こんばんは。
第十一章から大幅に改稿を加えていたので一時中断状態になってしまいましたが、まもなく再開です!
第一章から第十章までを未読の方はネタバレ注意ですが、これまで公開済みの各章あらすじをアップします。
【第一部 蒼空の果て(上編)】
第一章
舞台は2755年。27世紀に生まれ軍人だった青年・蒼は、体の大半がアンドロイドと化した身体で荒廃都市「ルインド=トーキョー」に生き延びていた。
買い出し中に上空からの爆撃を受け、仲間の光莉を庇いながら救助を開始。
リーダー・至率いる社会改革活動組織「Valk(ヴァルク)」の仲間たちと合流し、負傷者を助けたのち拠点へ帰還する。
第二章
拠点で合流した仲間のひとり・瀬司の報告から、爆撃は政府要塞「フォート=プレトリア」によるもので、侵入者を消すための作戦だったと判明。
透流は報復を主張するが、至は人々の再建を優先する決断を下す。荒廃した街で、Valkの使命が問われ始める。
第三章
蒼は、メカニックのジェラードのもとで自らの"怪我"を修理してもらう。ジェラードは、蒼を約1年ほど前に瓦礫の底から救出した経緯を思い返し、ふたりで懐かしむ。
そして、今の時代が天空都市〈インペリウム〉に支配された時代であることを知る。蒼の心に“人間としての生”への葛藤が芽生え始める。
第四章
Valkはマーケットの復旧作業に向かうが、子供の行方不明事件に遭遇。
瀬司と透流は廃病院で子供たちを救出し、プレトリア兵による拉致の真実を知る。その中で、透流は自らの過去と重なる暴力に動揺するが、瀬司の一言で正気を取り戻す。
第五章
救出した子供の一人・ルイが、蒼と同じ遺伝型であることが判明。蒼はこの時代の人々が人工遺伝子によって生まれていることを知る。
一方、光莉はルイの手当てをしながら兄・至の巻き添えで地上に追放され、医療の道に生きる決意をした過去を回想する。
第六章
夜、ルースに“光莉への想い”を問われた蒼は、「好き」という感情を理解できず、「眩しい」と話す。
同じ頃、透流は自室で過去のトラウマに苛まれ、自滅的な怒りを募らせていた。
翌朝、Valkの活動に力を貸したいと新たな仲間たち――自治警察のソエル、整備屋の左雨・ミナとタガワ、救出した少年ナツと母親の遥が加わる。
第七章
炎天下の中、龍道に連れられてソエル・遥・ナツ、そして蒼と光莉は「ルミナリーフ農園」に向かう。
農園主の殊葉に案内されながら、蒼は自らの機械化の理由を話す。
同時刻、ベースに残った瀬司と至は、政府の免疫異常と子供たちの抗体生成の関係に気づき、
次の調査先を26世紀の研究施設〈ヘイムダル研究特区〉に定める。
第八章
調査会議の中で、蒼は自身が研究の一環で生まれた双子であることを告白。
失敗作として処分された胎児たち、そして双子の弟の存在を語る。
夜、瀬司と語らう中で、蒼は“生きる意味”を問い直していく。
第九章
Valkは「ヘイムダル研究特区」に潜入。
至たちが免疫異常の研究データを発見する一方、蒼・瀬司・透流のチームは政府特殊部隊Obsidianと交戦。
戦闘の最中、透流は暴走し、特殊部隊の隊員1名を惨殺。もう1人を殺害しようとしたところで、瀬司によって制止されたが、透流の内に潜む破壊衝動が見え始める。
第十章
帰還後、透流は自室に閉じこもる。
ジェラードたちは回収データから、免疫崩壊を制御する研究が同時に進んでいたことを突き止める。
至とルースは協力者・彗の提案でインペリウムへ潜入することに。
その一方で、透流と瀬司の間に緊張が走り、蒼は透流を眠らせて連れ出す。
目覚めた透流は、底知れない空虚さを抱える蒼に“帰る場所のない痛み”を打ち明け、二人の心が静かに交錯する。