40年くらい前の古い映画だが、映画好きの僕が観たことがなかったので、ちょっと『帝都物語』を見てみると、関東大震災に見舞われた東京(帝都大戦だから東京が舞台だ)に加藤なる平将門憑きの怪人が現れて東京を霊的な力を持って混乱に陥れるという物語だ。荒俣宏原作。
そうでなくても震災でやられちまっている東京にさらに打撃を与える必要があるのかなあ。しかもその加藤は、帝国軍人のなりをしている。荒俣は加藤を通して一体何を描こうとしているのか興味を持ったのである。しかも、続編の『帝都大戦』では、太平洋末期に、またもや加藤が現れてもはや瀕死の状態の東京にさらに打撃を与えようとする。あんまりだ。ますますわからない設定だ。
おそらく、加藤のやつは、帝国軍人のなりをした当時の米国の手先なのか、或いは日本や東京に地震や戦火を含め、災厄をもたらすものの化身かなんかなんだろうと僕は思う。
すると、『帝都大戦』において、加藤は、これまでに東京で死んでいった幾多の人々の怨霊の塊という設定だということを明らかにする。それなら、まあ、わからないでもない。
ようするに。荒俣宏が描こうとしたこのあんまりな物語は、関東大震災、太平洋戦争という東京が大災禍に見舞われた現実の影に、霊的なものの戦いがあったということを想定して書かれた架空の物語だ。
加藤は、日本が自ら生んだ怨霊の化身、対する霊的存在は、我が国の真の神仏の力であるのだと思う。
『帝都物語』で勝新太郎が渋沢栄一役をやっていた。
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