こんにちは、こんばんは、おはようございます。リドです。
『リド。/Sumika』
第3話「花嫁に渡すマフラー」を公開しました。
今回は、小学校2年生になった澄花の話です。
幼稚園を卒園し、小学校に上がってからも、澄花は竹内先生のことを忘れていません。
毎日思い出すわけではない。
けれど、ふとした時に思い出す。
昼寝の時間に触れていた耳たぶのやわらかさ。
靴の中の砂を取ってくれた手。
卒園式の日に、自分を抱きしめてくれた声。
竹内先生は、澄花にとって、幼稚園の先生というだけではありませんでした。
家族ではないのに、安心を預けた最初の大人。
そんな先生が結婚することを知った澄花は、祖母に教わりながら、淡い灰色のマフラーを編み始めます。
うまく編めない。
目が揃わない。
少し曲がる。
それでも、ほどいてしまえば、自分が編んだ時間までなくなってしまうような気がする。
第3話は、そんな小さな手仕事と、終わっていく時間の話です。
この作品は、足掛け2年以上の構想と執筆を経て、ようやく公開まで辿り着きました。
もともと、最後まである程度見えてから公開したいと思っていた作品です。
現在は物語の終盤まで執筆が進んだため、少しずつ公開していくことにしました。
『リド。/Sumika』は、水守澄花というひとりの少女の人生を描く長編です。
山の中の古い家。
湧水の味。
祖母の台所。
みかん畑。
側溝から見上げた空。
幼い頃の身体に残った記憶から始まり、やがて白楓女子学院でのバレーボール、仲間との出会い、家族との時間、大学生活、喫茶店「檸檬」、文王出版の編集者としての日々へつながっていきます。
そして、澄花はいつか、ひとつの文章に出会います。
山浦遥。
そして、リド。
これは、ひとりの少女が、自分の足で人生を歩き、誰かを見る目を育て、言葉の向こうにいる人へ辿り着くまでの物語です。
まだ始まったばかりですが、かなり長い季節の記録になります。
よろしければ、澄花の人生をゆっくり見守っていただけると嬉しいです。
『リド。/Sumika』
第3話「花嫁に渡すマフラー」
https://kakuyomu.jp/works/2912051600858851439/episodes/2912051600861254009