【ユタ 2077年】
核の冬が全てを覆い尽くした死の世界。文明の残骸の上に築かれたのは、美しくも残酷な「偽りの楽園」だった。
名前も過去も失った一人の青年が、凍てつく荒野で目を覚ます。彼の本能に深く刻まれているのは、ただ一つの消えない命令。
——「メイを探せ」。
骨まで凍てつくワサッチの吹雪を越え、理性を蝕む歓楽街(レッドライト・ディストリクト)の紫のネオンに溺れ、彼は非情な資本主義の歯車に抗い続ける。支配者「マリク」の鉄のカーテンを抉り開くため、己の人生35年を賭けた果てしない戦いが幕を開ける。
記憶すらも改ざんされる絶望の中で、メイは彼を導く「救いの光」なのか。
それとも、彼の魂を永遠に縛り付ける「最後の罠」なのか――。
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