私たちには確かに才能があって、けれどもどうにも恵まれないだとかそんな言い訳がましいことを情けなく空っぽの夜空に放り投げることが許されるのであれば、きっと別の道を目指していればもっ…

鳩の毒 雀の毒 烏の毒 母の毒

夜を延ばした髪。光の輪郭のように通った鼻筋。冷たい魚の瞳。 因縁の宿敵・高木 高木という女性が不自由であったことを、世界でただ一人僕だけは覚えていなくてはならない

大学の講義は多岐に渡った。つまらないものもあれば鼻提灯を叩き割るものもある 民俗学の講義で私を夢中から引きずり降ろしたのは京都に住まう伝承【躓き石】の話であった

皆さんは【観察系】という作品を御存知でしょうか。あの作品が話題になってから、早十年近く経ってしまっていますから、あの時の『衝撃』と言うか、『何も生まない感覚』に嫌な汗を垂らした人…

僕たちは愛玩用人類だ。身寄りのない老人が買う商品だ。 だがそれで終わっていいほど、デチューンされているわけじゃない── これは商品用奴隷の少年少女が施設から脱出する短編作品です…

栞の語源と、ある青年の体験談についてのお話です

本日のラジオ放送を始めます。 【プシュケーの籠】被害者総数が十二万人を突破しました。 【学生世界】の滅びについてコメントが寄せられています。 赤林檎を選んだ空想少年が紅い空の方向…

【深夜徘徊部】に希望を見出した『わたくし』が悩みながら誘う、もう一つの仮定の世界 『このサークルには幾つかの規則がある』 『一番重要な規則は『自らの設定に従順で在れ』という項で…

ひみつの箱の存在を 一体だれが知ると言うのでしょう

『あの時サムいと言ってくれる友達がいなかったから、俺は今でも漫画家を目指している』 大学を卒業して５年、市蔵（PN）は未だ漫画家を目指していた。 鳥にまつわることわざと共に辿る、…