今回の小説は、実在する豊臣秀吉の書状の解釈をとおして、等身大の秀吉像を浮かび上がらせることを意図しています。
そして、全編、秀吉と医師である施薬院との思い出話という形でストーリーを展開しています。
正直なところ、第1話から第3話までは、書状の解釈を対話に置き換えているだけで、創作したという実感が中々湧きませんでした。
このストーリーで“初めて”創作を試みて、それが上手くストーリーの骨組みにハマったからです。
それがどこかというと、実際には存在しない秀吉に対する返歌です。
これは全くの自作であり、かつこの返歌がを、物語の中における“作り話”として上手く機能させることができたからです。
手前味噌で恐縮ですが、「史料の外側にある虚構を、史料の内側にあるかのように自然に組み込む」ことができたからです。
その意味で、このストーリーは当方にとって、エポックメイキング的な作品となっているわけです。
もしよければ、この返歌がどのように物語に組み込まれているか、読んでいただければ嬉しいです。