【1】大阪造幣局ってどこよ!?
第4話「根釧台地(こんせんだいち)でしょ!」を公開しました。
地理の勉強を進めていた遥が、自分の思い違いに気づく回です。そこから京都の話になり、以前に来日した海外のマネージャーとのやり取りを思い出します。
今回の読み間違いも、マネージャーの件も、筆者自身の経験をもとにしています。
そして遥は、四話目にしてようやく歴史検定の過去問を開きます。遅いのですが、止まってしまうよりはましだろう、ということで。
次回、第5話「近くまでは、行きました」は9月20日(日)公開予定です。舞台は大阪出張。タイトルでだいたい察していただけるかと思います。
毎週日曜日に更新しています。お付き合いいただけたら嬉しいです。
【2】月宵の巫女 番外編
第1部が完結してから、ひと月ほど経ちました。
読んでくださった方、星をくださった方、ほんとうにありがとうございました。
このたび、番外編「月宵の七夕」を公開しました。
七月七日。スナック「月宵」は、浴衣の客で埋まっています。天窓の下には笹が一本。里美さんが短冊とペンを配って回り、みんな思い思いに願いごとを書いて吊るしていきます。
ただ、ひとりだけ、手が動かない人がいます。
語り手は、エリーという女性です。この春から月宵で働きはじめて、三か月。本編の第2部で本格的に動き出す人物ですが、今回はまだ、ただの新人スタッフとしてカウンターの内側に立っています。
彼女は帯が結べません。拳銃の分解結合は十四秒でできるのに、半幅帯だけがどうしても結べない。
そして、短冊も書けません。書き方を教わったことがないからです。
——という話を、九つの場面に分けて書きました。約15,000字、一話完結です。**本編を読んでいなくても、単体でお読みいただけます。**七夕の夜の、静かな一晩の話です。
pixivの投稿企画「Summer Festival」にも出しています。
第2部は、十一月の開始を目指して準備を進めています。番外編は今後も、季節の折々に挟んでいく予定です。
更新のお知らせは、作者フォローで届きます。よければ、笹の枝にひとつ、短冊を吊るすつもりで押していってください。
【3】ナツガタリ'26に、一本置いてきました
ナツガタリ'26 ビギナー部門に、「旧道は、こっちです」を投稿しました。
資格試験に三回落ちている女の子が主人公です。地理だけ満点で、あとは全滅。それでも自分の描いた地図のほうが教科書より正しいと思っていて、それを確かめに行ってしまう話です。
書きながらずっと考えていたのは、「制度が忘れたものを、その土地で育った人だけが覚えている」ということでした。教科書は改訂のたびに何かを落としていきます。落とされたほうは消えたわけではなくて、ただ番号をもらえなくなるだけです。長屋の子どもが歌っている手毬唄のほうが、目録より正確だったりする。そういう話が書きたかったのだと思います。
シェアワールドの必須要素をどう本筋に食い込ませるかは、最後まで悩みました。付け足しにならないように、物語の発端そのものと繋がる位置に置いたつもりです。
正直に書くと、締切ぎりぎりの滑り込みでした。最後の数日はずっと直していて、書き上げた実感より「間に合った」という気持ちのほうが先に来ています。それでも、置いてきたものには納得しています。
四千八百字ほどの短い話です。お時間のあるときに読んでいただけたら嬉しいです。