音楽室から聞こえるギターの音色。あの音色は、私の心に心地よく響きすぎた。誰が奏でているのかを見に行っただけ。それだけ……なのに。

「ねえ、知ってる？」それが、あの子の口癖だった。「何を？」と皆が返す。そして、雑学を披露する。この流れが、あの子にとっての当たり前なのかもしれない。……でも、人によって当たり前は…

花宮彰人（はなみやあきと）が愛してやまなかった、妹の綾音（あやね）が交通事故で亡くなった――。交通事故が起きてから時間は過ぎ、綾音の初盆を迎えた。綾音の死というのは、彰人にとって…

魔王と妖精のハーフである神風ハヤトは、世界の平和を望んでいた。その平和のためには、何事も惜しまない。