書きながら、足掻きながら、自分の中にある衝動を解放していくような、そんな体験をさせて頂いた今作、『銀と血のダンピール 〜吸血鬼殺しの怪物になった、家畜神父の物語〜』が、最終回を迎えました。
感情が爆発しそうになりながらも、自分が物書きとして何を表現していきたいのか、書いている最中に見つけていくことが出来、とても成長出来たように感じています。
※以下、ネタバレを含みます。是非本作をご覧になってから読み進めてみてください。
『本作:https://kakuyomu.jp/works/822139838768501705 』
↓↓↓
今作のキャラクターが大好きです。
敵キャラ含めて、もれなくみんな推しです。
読んで下さった皆様が誰を推して下さったか、非常に気になるところ。
ちなみに書いている最中に、親友がサプナさん推しになった時には、何とか生き残れるように動いてくれよ!と祈ったりもしましたが、思い通りになってくれませんでした……。
(舞台とキャラを用意した上で、観察した結果を書くスタイルなもので、その時が来るまで何が起きるか分からないんです……)
というか、全員覚悟が決まりすぎてて怖いよ?
物事の解決方法が、もれなく怖いよ?
書きながら吐きそうだったよ??? SAWかよ????
(こう見えて作者はスプラッタものの映像作品が極めて苦手なのです)
ここからはメインキャラについて掘り下げてみます。
↓↓↓
【バルー・ディートバルト】
メロい神父。ビジュがいい。
とにかく『美』を追求したいと思って考えたのが彼です。
永遠にイラスト(落書き)に彼の美しさを落とし込むことが出来ず、落ち込む日々です。
『ノートルダムの鐘』のカジモドや、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターが参考になったキャラです。
恐れられ、縛り付けられながらも事件を解決していくところに反映されていますね。
また、俳優のビョルン・アンドレセンさんのお話が頭に残っており、無意識的ではありましたが、『性的消費への恐怖』を感じる性格となりました。
バルーはもはや普通の女性とお付き合い出来るような体質ではないですから、パートナーが人形だからこそ得られるハッピーエンドを与えたかった。
だからこそ絶対に浮気をしないという安心感がありますね。
周囲の人間が子どもに見えてしまうという精神錯乱については、私自身が周りの人間に対して、どうも子どもに対するような話し方をしてしまう悪癖があるものですから、それをキャラに落とし込んでみました。
バルーのこの話し方のせいで、聖職者のほとんどが『馬鹿にされている』と感じてしまい、その上怪物でもあるわけですから、本人は気づいていませんが、かなり嫌われています。
(それが原因でラスト3話のような状態に陥りました)
そのことを具体的に書こうか悩んだりもしましたが、ミオが序盤で彼の話し方に不快感を顕にしていましたから、敢えて割愛しました。
また、彼は発言のせいで天然キャラのように見えますが、中身は結構しっかりしつつ、柔軟な考え方も出来るみんなのお兄さんです。
後半は血呪いが蓄積したことでまともな思考になっていったので、特にそういうところが強く出ていたはず。
本人は自分を馬鹿だと思っていますが、勉強すればかなり頭はいい方でしょうね。
また、バルーが過去に養護施設へ逃亡した時、もし家に帰る方を選択していたら、と考えたことがありました。
逃亡を提案した女は彼を自分のものにしたでしょうし、バルーはその美貌で女を弄ぶようになり、結局はラファエラとは別の女から血呪いを与えられて、ダンピールになり、教会に保護されるでしょう。
そして、銀弾作製の為に訪れたマルクと、やはり知り合いになるでしょうね。
「お前は少しは言う事を聞け!」
「うるせーなオッサン!親父ヅラすんじゃねー!」
みたいな感じでやりとりをして、与えられた銀弾は今より大きな、マネキンサイズのナーデルになるかも。
人間の女にしか興味ないとか言いながら、結局は彼女の尻に敷かれてメロメロになる気がします。
でも互いにツンデレなカップルになりそう。
「バルー、おまえ本当に可愛くないわね!」
「ナーデルには言われたくねーし!顔はかわいーのにもったいねーよなー」
「!?」
「……やべ、余計なこと言った」
これはこれでちょっと読みたい気もするという。
【ナーデル】
多分メインキャラの中だと一番常識人。
意外と流されやすいので、バルーに攻められると弱々になるし、気が強そうに見えて、実は全然そんなことないという、人間的な人形。
私自身男女バディもの(恋愛感情の有無関係なく)がかなり好きで、それもあってヒロインは武器であり処刑道具にしようと決めていました。
人形にしたのは作者のゴスロリ趣味の一環で、実際に球体関節人形を所持しているのも理由にありますが、『NieR:Automata』や『Detroit:Become Human』のような、アンドロイドによる葛藤を作品に落とし込みたかったからですね。
バルーの性格が思った以上にめちゃくちゃだったので、ナーデルの悩みは早々に吹き飛ばされてくれて、ママ(自認)はかなり安心したところでした。
ナーデルは外見の指定に結構苦労したんです。
人形キャラとして有名なところで、『ローゼンメイデン』のキャラたちを思い浮かべる方も多いでしょうし、銀髪に黒いドレスを着ているというところで、どうしても水銀燈のような感じが出てきてしまう。
その上、性格は真紅のような高飛車という、どうしても拭えない被り感があるのです。
能力はだいぶ違いますし、内部構造も機械ではあるんですけどね。
なので下手くそですが、ある程度はイラストも描ける身ではありますから、ナーデルのことは何度も何度も描きました。
そこで紺碧の瞳に、後ろ一本の三つ編みという形に落ち着きました。
ちなみにイラスト上では、ちょっと仏頂面っぽい口の形をしていて、生意気そうな可愛さがあります。
あと、まつ毛がくるんとしていたりします。
ママ心としては、世界一可愛いです。抱きしめたい。
(世間的にはそんなこと無いのでしょうけれど)
ナーデルはバルーを処刑したり、死なせたりすると自動的に破壊されるように出来ています。
マルクが世話したらどうかとも思うんですが、教会の指示でそうなっているんです。
というのも、あの三人組はあまりにも仲が良すぎて、絶対にアドリッヒ枢機卿以外の枢機卿たちから危険視されているんですよね。
だからこそマルクや教皇が死んだと思われた瞬間に、ダンピールの運用に否定的な派閥が動き出してしまったんです。
そういえば、ナーデルに魂はあるのだろうかと考えたことがありました。
彼女の中にあるのはマルクの娘ではなく、バルーが殺してしまった子どもたちの肉塊です。
さいごだと思われた睦み合いの時、「生まれ変わったら必ず会いに行く」と宣言した彼女ですが、彼女の魂はどこにあるのだろうと、書きながら、泣きながら、考えてしまいました。
どこに答えがあったって構わないから、この人生が終わったとしても、また会ってほしいと思わずにはいられなかったです。
特にあのシーンは、私も魂を削って、直接的な表現は避けつつも、『世界一悲しい濡れ場』を目指して書いたつもりですから、そういうのが平気だったりお好きな方は、安心した上でもう一度読むのも良いかも。
ちなみに作者は濡れ場を読むのも書くのも、以前は下品なことのように感じて避けるほどだったのですが(そもそも下ネタが大の苦手で、口にするのも憚れる程に潔癖でした)、この作品では絶対に書かなければならないと感じ、今後はきっともう避ける必要もないし、もっと魅力的に書けるだろうとさえ思うようになりました。
そういう意味でも、彼女の存在には本当に感謝しています。
【マルク・アンヒューラー / エリーゼ】
みんなはそう思ってないかもしれないけど、多分作中で最も頭がイカれた狂人おじさん。
おじさんを描くのが結構好きなので描いたりしてみると、『鋼の錬金術師』の大総統閣下みたいになってしまって、いつも困ります。
白髪混じりなもので、『DEATH NOTE』の夜神総一郎とか、『KINGDOM HEARTS』のシグバールみたいになってしまう時もあって、本当に何とかしてほしいものです(自分の画力が)。
マルクのキャラ掘り下げの為に、行動を想像したことがあります。
吸血種に話を聞かないといけない場面で、エリーゼの先端を敵の頬に当てながら、
「そろそろアイツの居場所吐いてくんねーかな?おじさん、あんまり待てないんだよね」
そんなことを言いながら、もう既に発砲している。
「あ、ごめんごめん!エリーゼがお前の頬にチューしてるの見てたら、妬いちまった!あっはっは!」
とか絶対に言ってる。恐い。
マルクは元々バトルジャンキーで、だからこそ自分の力を高める為に技術者になって銀弾を開発しましたし、開発者なのに前線で戦い、バルーに目玉を吹き飛ばされても何も気にしません。
そんな底無しの恐ろしさのようなものを秘めています。
そもそも、自分の妻の細胞片を銀弾の中にぶち込んで、普通にイチャイチャしているのがだいぶおかしいですし、機械になったエリーゼのことをずっと離れないように身に着けて、人間の時と同じように、30年くらい溺愛し続けてるのもすごい怖い。
あと、自分の娘じゃない子どもたちの細胞片を、自分の娘を想定した人形にぶち込んで、「お前は俺の娘だ!」ってしてるのも超怖い。
しかも口が上手い。
教授として人気があり、人前で話すことにも長けている。
だからこそダンピール否定派にとっては最恐の壁だったのでしょう。
多分みんな、本当にマルクのことが怖かったと思います。
私としては、バルーとナーデルを救う為には、絶対に彼に生きていてもらわないといけませんでしたから、ミオの身体を借りて、必死に探していたような感覚さえあります。
生きててくれてありがとう。めっちゃ怖いけど。
でも、実は割と推し(そもそも箱推しではあるけど)。
【サプナ・アートマー】
常に死相出すのやめてねー。
モデルになったのがアンデルセン童話の『人魚姫』のお姫様と、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌです。
それは死ぬって!!!
彼女は黒豹のイメージの為に、全身黒っぽいイメージにしました。あとアサシン的なイメージですね。
人種的にはインド系です。
私がインド映画をたまに観て、女優さんたちの美しさに魅了されることが多いものですから、参考にさせて頂きました。
あと、『ノートルダムの鐘』のエスメラルダのイメージも入っています。
目鼻立ちがくっきりしていて、身体つきも女性的で、すごく素敵なんですよね。
壁に立つ姿は『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において彼女の内宇宙に生じた摂動』のキトゥンをイメージして考えました。
無重力のような浮遊感を持ったキャラクターです。
宗教組織が吸血種を倒すというストーリーですから、異教徒の妖しいキャラクターを出したかったんですよね。
ちょっと『ルパン三世』の峰不二子要素もあるような気がしています。
いつ裏切るか分からないみたいな。
ただ、サプナは元々スパイとして生まれた人ではありませんから、騙そうとしたり、誘導しようとしているのがバレバレです。
可愛い。
ジト目のキャラが好きなので、事あるごとにジトっとした目で人のことを見てもらいました。
可愛い。
マルクと案外相性がいいのは、作者としても謎だったりします。
上述の通り狂人のマルクですが、面倒見がかなりいいのも事実なので、『話すことができない』『何かを隠さなければいけない状況』『もしかしたら誰かに騙されているかもしれない』というどこか危うい彼女を見て、放っておけなかったのかもしれないです。
サプナは狂信者と自覚していますが、案外そうでもないです。
というのも、ヘルター信仰者たちは変な儀式を定期的にやってはいるのですが、根本的には侯爵に世話を焼きたいだけなので、儀式後の動物の生き血を勿体ないからと侯爵にあげたり、自分たちの血を儀式の過程でちょっと取ったりしているだけです。
そうしないと血を受け取ってもらえないのです。
儀式はパンテル村のみんなが侯爵のことを可愛がっているのを、おどろおどろしくやってるだけなのでしょう。
そのことにみんな気づいていないのが、また可愛いところなんですけども。
【レオ・アウザーヴェルテ】
作中一の萌えキャラかもしれないと思って書いていた人です。
性格モデルになったのは『ファイナルファンタジーVII』のクラウド・ストライフと、ヴィンセント・ヴァレンタインの二人。
二人ともクールでかっこいいのに、マイペースでド天然なので、レオの性格を書くための参考にさせて頂きました。
天然キャラが好きなのに、私が天然からは程遠いものですから、参考資料がないと書くのが難しいなと感じましたね。
外見は『ツイステッドワンダーランド』のイデア・シュラウドのような感じで、目の下にクマがある、白い肌の、線の細い男性です。
髪の長さは作中で言及がなかった気がするのですが、ボサボサの髪を肩くらいまで伸ばしており、自分のことにはあまり頓着が無いので、着るものも古臭く、皺も寄っています。
かなりネガティブで、基本的に自分の死を前提に話してしまう為、かなり陰鬱な性格ではあるのですが、その半面、相手から言われたひとつの言葉にこだわり、その意味についてやたら考え込んでしまう子どものようなところもあります。
彼は老人でありながら、幼い少年のような人でもあります。
なので、パンテル村の人たちはヘルター信仰を謳いながらも、ただただ彼のことが可愛くて、愛おしくて、放っておけないからたくさん世話を焼きます。
多分村を出ていきたくなかったのは、彼のことが好きすぎて離れたくなかっただけなんですよね。
それをヘルター信仰とジルヴァ教の間に軋轢があると思い込んでいるだけで。
そして、レオもそんな彼らを心から愛しているから、事あるごとに吸血欲に耐えながらも村へ降りて、畑を一緒に耕したり、出産の手伝いをしたり、家畜の世話をしたり、村で販売する品々を収集します。
パンテル村は愛で包まれていました。
私は悪役好きでもありますから、公爵のことも好きなのですが、それはそれとして、彼女が村民たちに対して行ったことは、本当に許せないことだと思います。
レオが居なければ、結末は最悪の結果となっていたでしょう。
バルーがあの機械に入ったら、ナーデルも自動で破壊されるので、女王を倒すことは出来ず、吸血種の悲願が遂げられていたでしょうね。
そしてサプナが亡くなっていなければ、やはりあの覚悟は出来ていなかった気がします。
サプナの死はレオに覚悟を決めさせ、レオの決死の覚悟が三人を生き残らせました。
二人が居てくれたから、三人は英雄になれたんです。
ヘルターの予言は『時が来るまでは生きていてほしい』ということだったのでしょうね。
アウザーヴェルテ姓の二人のお陰で女王との決着を付けられたことは、悲しいけれど、やはりジルヴァラインとヘルターのやらかしのツケを払ったと考えれば、綺麗なまとまりであるように感じられます。
◇◆◇
主要メンバーのみですが、いかがだったでしょうか。
何か新しい発見があれば嬉しいです。
これらを踏まえた上で、また読んでみるのも良いかもしれません。
今後の活動については、まずは少し長めの準備期間に入る予定なので、次に作品をお届けするのは先になりそうですが、もしよろしければ、今後とも私の作品を読んでいただけましたら幸いです。
本当に、本当に、ありがとうございました。
◇◆◇
『銀と血のダンピール 〜吸血鬼殺しの怪物になった、家畜神父の物語〜』https://kakuyomu.jp/works/822139838768501705