茶色いチワワ、くり。
体重2.3キロ、プライド2トン。
普通の家族。普通の朝。
でもくりは魔法が使える。
代償は――
“自分の過去が消えていくこと”。
ある日、リツキのパソコンに現れた
極秘ファイル「CRI」
そこに映っていたのは
震える白い子犬と、謎の青い液体、立方体の装置。
そして失踪した配信者。
ファイルは消え、また現れ、書き換わる。
共有されている。
“今も”。
メールが届く。
君だよ。
くりはかつて
「CRI_03」と名乗っていたらしい。
つまり――
くりは実験体?
警察は動かない。
位置情報は監視されている。
家のWi-Fiには“見えない五台目”。
そして届いた二進数。
変換するとQRコード。
座標は――北海道の山小屋。
さらに解析で浮かび上がる紋章。
藤原家。
消えたはずの名家。
だが今も存在するラボ。
嵐山。東京。神奈川。
そして北海道。
実験は終わっていない。
被験体は“移行中”。
リツキは二ヶ月引きこもっていた。
でも呼ばれた。
選ばれた。
仲間は三人と一匹。
行き先は北海道。
観光気分で始まった逃走は、
国家規模の闇へ踏み込む旅になる。
これは偶然じゃない。
これは――
“選別”。
次は誰だ。
そして、CRI_04とは何か。