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没?短編小説集Ⅲ

〜戦いの光〜


「♪旗を高く掲げよ!
隊列は固く結ばれた!
SAは不動の心で、確かな歩調で行進する
赤色戦線と反動が撃ち殺した戦友たち、
その心は我々の隊列と共に行進す♪」

〜〜〜〜〜〜

ナチス・ドイツ/別名:第三帝国

1933年1月30日、ヒトラー内閣発足。
1934年8月4日、ヒトラーが国家元首の座につく。

おぉ、我らがヒトラー総統閣下....!
我々を輝かしい未来へと導いて下さい.....!

〜〜〜〜〜〜

──ここは....?

......なんか人々がすっごい俺の事見てくるんですけど......。

〜鏡を見る〜

.....見るからに俺の見た目は....ヒトラー....。
この髭、この顔......あの男だ───

アドルフ・ヒトラーだ───

「......は?
いや、は?何故こうなる?
一番ベタじゃないタイプやんけ!ヒトラー!?
最後死ぬやん!俺死ぬやん!アホやん!」

「参った.....せめて女の子になりたかった.....。
俺の...いやヒトラーの家は何処なんだ?もう既に迷子になってしまった.....。」

総統閣下ともあろう者が家を知らないなんて....そんな事が知られたら、首相の名が聞いて呆れるなぁ....。

「何か家が分かる様なものを....持ってない...かぁ...?」

(身体中を漁り、何か手掛かりになるものを探す)

......ん?これは...?メモ書き?

「Wilhelmstraße 77, 10117 Berlin」
(ヴィルヘルム街77番地)

「.......どこ!!!!」

〜〜〜〜〜〜

「道行く人々に聞き回るのにはかなりの勇気と精神力が必要だった.....全く面目ない....。」

トコトコ歩いて探してると遂に見つけた。

──総統官邸だ。総理大臣の仕事場。

「着いた....疲れた....」

「ざっと1時間半は掛かったような.....とにかく寝たい...。ここが家なのかはこの際どうでもいい......。」

そう言い残し玄関に倒れ込むように眠った。

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