『美沙(みさ)』は17歳の時に、1つ年上の憧れの先輩『健太郎(けんたろう)』と恋をした。それから大学、社会人と付き合いを重ねたが、健太郎は東京のIT企業へ就職し、美沙は教員免許を取り、地元の小学校の保健の先生になっていた。
東京にいる健太郎とは遠距離恋愛をすることになったが、付き合い始めて20年が経った頃、美沙は子供が産めるギリギリの年齢になっていた。体を重ねるだけに数ヶ月に1回会うのみ。
そんな頃、隣に大学生の『海斗』が引越してきた。美沙が落とした部屋の鍵を海斗が拾い美沙に渡すが、実は10年ほど前に海斗が小学生の時に教えていた生徒だった。久々に会ったふたりは、一緒に夕食のカレーを作り食べる。そして、徐々にふたりの距離は縮まって行く。
それから3ヵ月後、美沙は健太郎に妻子がいることが分かり、ショックを受ける。それでも執拗に体を迫る健太郎に、思わず美沙は声を上げる。その声を聞きつけた海斗が、ふたりの前に現れる……。
果たして、3人の恋の運命は……?
恋を終わらせられない女性の切ないラブストーリー。
こんなに切ない恋なら、いっそなければ良かったのに……。