第三巻、ここまでお読みいただきありがとうございます。
サイト上では巻分けの表示はしていませんが、作品内の構成としては、第四十六章をもって第三巻の区切りとなります ヾ(*・ω・)ノ
第三巻では、これまで積み重ねてきた未来予告が海軍の上層部へ届き、禎が情報を伝えるだけの立場から、自ら海軍の中へ踏み込んでいくところまでを描きました。
未来を知っていることと、その未来を変えられることは、同じではありません。
正しい情報を伝えても、それだけで人が動くとは限らない。
第五十二播州丸をめぐる出来事では、禎とリサも、その難しさに向き合うことになりました。
それでも、二人の行動が何も残さなかったわけではありません。
石橋や天川、そしてその先にいる人たちの判断にも、少しずつ変化が生まれていきます。
また、後半の査定や訓練では、未来の知識だけではない、禎自身の力も描きました。
海上自衛官として身につけてきた経験や技能、人を見て、考え、判断する力。
リサに助けられながらも、禎自身が何をできる人間なのかを、この時代の人たちに見てもらう時間でもありました。
そして第三巻の終わりで、禎は海軍中尉となりました。
ただ、任官することそのものが、二人の目指してきた結末ではありません。
その立場で何をするのか。何を変えられるのか。
大切な人たちが暮らすこの時代の先に、どんな未来を残せるのか。
ここからまた、新しい一歩が始まります。
その報告をしに戻る場所が、やはり桑橋食堂だったことも、禎らしいところだと思っています。
海軍での立場が変わっても、美由紀に話したいことがあり、帰りたい場所がある。
大きな出来事の合間にある、そうした気持ちも、これから引き続き描いていきたいです。
それから、元日に登場した山川夫妻も、まだまだ出番があります。
普段は仲のよいご夫婦ですが、ひとたび夫婦喧嘩が始まると、どうなることやら……(笑)
そんなお二人のやり取りも、今後ちょっと楽しみにしていただけたら嬉しいです ( *´艸`)
さて、第四巻では、ここで少し視線を変え、同じ佐世保で暮らす一人の少女と、その家族の物語が始まります。
最初は「禎やリサと、どうつながるのだろう」と思われるかもしれません。
けれど、彼女にも毎日の暮らしがあり、楽しみにしていることや、誰にも簡単には話せない悩みがあります。
まずは、その子がどんな毎日を過ごしているのかを、一緒に見ていただければ嬉しいです。
第一巻の終わりに少し触れた、リサに訪れる思いがけない出来事も、いよいよこの第四巻で描いていきます。
知識として人間を理解することと、自分自身が誰かと関わり、心を動かされること。
その違いが、リサにどんな変化をもたらすのかも、見守っていただければと思います。
もちろん、禎の物語も続いていきます。
新しい立場での務めと、これまで大切にしてきた人たちとの関係。
その両方を抱えながら、禎もまた、自分で考え、動いていくことになります。
第四巻も現在執筆中ですので、引き続きお付き合いいただければ嬉しいです (σ⁎˃ᴗ˂⁎)σண♡*