第71話「ふたりのクリスマス」、第72話「Three Nights Live」を公開しました。
第71話では、クリスマスイブのひとときを一緒に過ごすリコと莉里を描いています。
CDショップ、雑貨店、小さなイタリアン。二人とも、この時間を特別なものだと意識していますが、それを「デート」と呼ぶことはできません。
リコは勇気を出して莉里を誘ったものの、なるべく軽い調子を装っています。莉里もその言葉の奥にあるものを感じながら、あえて踏み込みすぎない。
そんな二人の温度を、今回は買い物や食事の様子も含めて、ゆっくり描いてみました。
そして第72話は、Heart Beatで行われるリベリオンのクリスマス・ライブです。
今回のライブには、花村すずと、その相方である白井ひよりも訪れています。
すずは、以前の体育祭でリコに関わった後輩です……一位になりながらも、自分が無意識に走りを抑えてしまったことで、結果を喜べずにいたリコ。そんな彼女へ、すずは「納得いくまでもがいてください」と声をかけました。
また、かつてリコとサラは、すずとひよりのチアを見て、「どちらもセンターになれる」と評していましたが、二人は個性が大きく違い、初めはなかなか動きをシンクロさせることができませんでした。
けれど、さまざまな出来事を経て、今では互いの個性を生かし合うダブルセンターとして、自分たちのポジションを確立しています。
そんな二人が初めてライブハウスへ足を踏み入れ、リベリオンの三人の演奏を目の前で見る。
ミウの透明な歌声。
サラの包み込むような声。
そして、ステージの中央で光を放つリコ。
すずにとって今回のライブは、ただ憧れの先輩を見に行くだけの時間ではありません。
体育祭の日、自分がリコへ渡した言葉。そして、その言葉よりもずっと前から、リコが何度も迷い、傷つき、それでも納得できるまで、もがき続けてきたこと。
光の中で歌うリコの姿を見て、すずはそのことに気づきます。
ライブの場面は、少し長くなってしまいました。
ただ今回は、演奏そのものだけでなく、ライブハウスの空気、ステージ上の三人の呼吸、客席の熱、そして、それらを受け取るすずとひよりの心情を、できるだけ細かく描きたいと思いました。
ライブを見終えたすずの中に生まれたのは、「あの人を追いかけたい」という強い願いです。
リコのようになりたいわけではない。けれど、自分も納得できるところまで、もっともがいてみたいと感じています。
ひよりと一緒に、さらに先の景色を見てみたい。
リベリオンから受け取った光は、すずの心に、新しい変化のきっかけとなりました。それが今後、すずとひより自身のコード・チェンジへとつながっていくのかもしれません。
それぞれの心に生まれた小さな変化を、お読みいただけたら嬉しいです。
もう少ししたら、今回の楽曲も、noteの方で公開いたします。
3人によるクリスマス・ソングの方も合わせてお聞きいただけたら幸いです。