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タケミヤ・カフカ
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9月28日
【ブラックホール】
「2001年宇宙の旅」のエンディングシーン。 ボーマン船長が吸い込まれた「スター・ゲート」はブラックホールだったのかもしれない。 そして、彼の生命は失われることなく、再び宇宙へと放たれるのかもしれない。
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9月25日
【トネ川の攻防戦】
防衛線は、コウ村の森から浜へと流れるトネ川だった。 トネ川は川原も含めると三十メートルほどの川で、流れは緩やかだったが、それでも膝までの深さがあった。土手は急な傾斜で、高さは人の背丈よりも高かった。
9月25日
【2001年宇宙の旅】
リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」の勇壮な旋律が流れている。 月・地球・太陽が、直線上に美しく重なり合っていく。 美しい「日の出」だった。
9月22日
【敵味方に分かれての演習】
コウ川は河原も含めると八十メートルほどの川幅で、水位は膝下ほどだった。両岸の土手は高さが、約二メートルで緩やかな勾配になっている。
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9月20日
【三重渦―トリスケル】
三つの渦が絡む黒い文様――トリスケル。 それは、アマテル大神の文様だった。 そして、その渦は、過去と今と来世――離れても、魂はまた一つに巡り合う魂のしるしだった。
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9月20日
【神幸祭の奉納相撲】
モリトとカイトが、土俵中央でぶつかり合った。モリトは左上手で、廻しを取った。カイトは頭を相手の胸に付けて右下手で廻しを引いた。
9月17日
【草原と切り通し】
夏の日差しが照りつけていた。 吹く風が一面の草の葉を揺らしていた。 ウサギが草原を駆け抜けていった。
9月16日
【 槍先の鋳型 】
槍先の鋳型は、槍の木型を砂の中に埋め、砂を固める。そこから木型を抜き取った砂型を二つ合わせたものだった。
9月15日
【青銅精錬の鍋型窯】
青銅の精錬窯は、粘土で作った丸い鍋型の窯だった。 窯の底には湯口が設けてあり、そこには、土器の棒と粘土で栓をしてあった。
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9月14日
【バック・トゥ・ザ・フューチャー】
未来から来た少年と、その母親になるはずの女性。 もし二人がそのまま結ばれてしまったら――。 あの映画では、自分の存在そのものが消えてしまうという筋書だった。 「歴史は、書き換えてはいけないんだ……、時間の逆説っていうんだ」
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9月13日
【レンセキ精錬窯】
「粘土と砂を混ぜて、四間(よんかん)の土台を作るんだ」 一間は百八十センチほどの長さだった。 「それでな、高さは、膝ほどだ。真ん中に四角い穴を掘ってレンセキを敷き詰める。その上に丸く八個のレンセキを積み上げていくんだ」 「一段目は土の中で、ここに銅が溜まる。そして、土台の上の辺りにカラ口、銅を含まないカスの出口を作ってな、……」
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9月12日
【オキノノ島の浜辺】
低い丘と森に覆われた島影が近づいてきた。碧とケモを乗せた双胴舟が、オキノノ湾に入って行った。 浜には三胴舟が何艘も引き上げられていた。かなり沖まで漁に出ているのだろう。浜辺で網の手入れをしていた男たちがこちらを見ている。歓迎はされてないのが、遠目でも分かった。
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9月12日
【―旅立ち―双胴舟にて】
帆を打つ風が強まった。舟は応えるように速度を上げる。朝の海は、群青の中に朝日を映し、どこまでも広がっていた。オキノノ島が遠くに小さく見えていた。
9月12日
【 勾玉(マガタマ)】
お社の前で二人そろってアマテル大神に拝礼した。碧は懐から小さな袋を取り出した。中には、勾玉(マガタマ)が入っていた。それは、日の光を受けて淡く輝いていた。
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9月7日
【屋根を掛けた炭焼窯(中央)、炭焼小屋(右)】
碧とケモは、作業台の前に向かい合って座った。 炭焼窯と炭焼小屋の後ろには、高さ五メートルほど崖があった。その崖に向かって、シロが吠えた。
9月7日
【 山辺の道での遭遇 】
草むらから鳥が飛び立った。 男たちは六人いた。タオロマとその取り巻きだった。 タオロマは挑発するように、にやにやと笑っている。
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9月7日
【石環と祖霊の石】
祖霊を祀る地は、石環を中心に広がっていた。中央の石環が葬儀を執り行う場所だった。そして、亡くなった人は、その外の地に埋葬され、祖霊の石が置かれた。
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9月7日
【タケノアとその支持者たち】
「大神のご神託だけでは、村は回らぬわ」 男たちは、母なる大神の御心を盾にする女たちを疎ましく思っていた。それは、命がけで海で漁をし、山で狩りをする男たちの気概でもあった。
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9月5日
【月の舞、笛の音】
篠笛の音色が流れ出した。 アマテルの巫女たちが、カミサカの枝を両手に持ち、舞い始めた。 それは、新たなる奉納の舞だった。
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9月5日
【映画・卒業】
あの時のメロディーが浮かんできた。父がよくギターの弾き語りをしていた曲だった。 確か、映画『卒業』のテーマ曲だった。 ――そう、「サウンド・オブ・サイレンス」だ。
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9月4日
【屋根を架けた炭焼窯】
高さを合わせながら、基礎柱を埋め込んだ。その上に梁を渡す。この後、葦で葺いた屋根を、八人がかりで梁に乗せた。
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9月3日
【ヘッドスライディング】
碧の手がホームベースに触れたその瞬間だった。 白い閃光の中で、 何かがぷつりと切れた。 世界が白く塗りつぶされた。
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9月2日
【炭焼窯造りの工程】
碧の脳裏には、小学校の課外授業の里山体験で見た炭焼窯が浮かんでいた。 盛土、穴掘り、焚口、枝詰め……
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9月2日
【カリスの民の遥かなる旅路】
カリスの民は、氷に閉ざされた大地を避けて、日の昇る方角――東へと向かった。 幾つもの季節、幾つもの山と川を越えて、ようやく辿り着いた地は、海は青く、森は深く、風はやさしかった。
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9月2日
【アマテル大神のお社】
雨上がりの土の匂いが、境内に満ちていた。お社の前庭を進む。水たまりに空が映っていた。 大門の前に立った。白木の門柱は、油が塗ってあるのか、重厚な光沢を帯びている。
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9月2日
【アマノアと葦原】
風が吹いて、葦の葉が大きく揺らいだ。 その時、葦原の中、干潟のようになったところに、きらりと光る草が見えた。 葦の隙間で、黄金色の穂が陽を受けて光っていた。
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9月1日
【プラタイ村とアマテル山】
アマテル山のふもとに、鎮守の森を包むように八つの集落があった。焦げ茶色の屋根、黄褐色の壁の家々が小さく見えた。炊事の煙が細く空へ伸びている。
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9月1日
【ホログラフィック宇宙論】
私たちが日常的に経験している三次元の世界──銀河や恒星、惑星、家、岩、そして人間で満ちあふれた宇宙は、ホログラムである。それは、はるか遠くの二次元の境界表面にコード化された、現実の投影・像にすぎない。 (レオナルド・サスキンド)
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9月1日
【 碧の不思議な夢 】
――海の底。 淡い光が水を裂き、少女の白い手がゆらめく。 その指先が、ぼくを呼んでいるようだった。 少女、舟、渦巻き…… ――その意味は分からなかった。
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9月1日
【医薬所の風景】
円形の壁、円錐形の茅葺き屋根。古代地中海世界の住居によく似ていた。その素朴な、どこか温もりのある空間が、碧を少し落ち着かせてくれた。
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9月1日
【 幻想的な記憶 】
渦を巻くように、意識が沈んでいく。その渦の中から、不死鳥のように、ワタシは生まれようとしている。 何処に? それは不条理な生の世界へだ。
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