【狩りの神に捧げる祝詞】
ザエッダ王国(建国900年)が成立するより遥か以前から、この地にはダルカ犬を連れた狩猟民族が住んでいました。
故に神様に捧げる言葉にも古語表現が見られます。
森に入る際の挨拶に該当する短い祝詞は、皆そのまま使っていますが、後に続く言葉は人それぞれです。
■山や森に入る時の短い祝詞
◇挨拶◇
「我はラウルクの御名において、森に分け入る者なり」
「我、狩猟神ラウルクを畏み、森に分け入る」
そのあと普通の言葉で、『キノコ取りに入ります』とか、目的を言うのが基本です。
◇狩猟神への感謝と奪った生命への鎮魂の言葉◇
狩獲物を仕留めた後の言葉です。狩りの途中なので短め。
「ラウルクの御前にて、命を頂く」
この後に続く言葉は、その時々で変わります。
「この身の糧とする、赦せ」
「感謝する」
「無駄にはしない」
「悪く思うな」……とか。
■新しい弓に祝福を願う祝詞
村の年長者が割と真剣に祈ります。
「月の主ラウルクよ、
森の奥より我が手の業を見そなはせ。
しなり正しく、放てば遠く、力は偏らず。
狩る手を逸らすな、心を濁らすな。
木は森の恵み、弦は命の張り。
我はこれを借り受ける者に過ぎず。
一矢、無駄にせぬことを誓う。」
ジュードが、『未完の弓』のラストシーンや、『借り物の一射』で弓の弦を張る時に呟いていたのがこれです。