「ラッシュさん…さっきはすいません」
「え、さっきのニンジンのことか?」
「はい…私、小さい時からニンジンとブロッコリーとカリフラワーとセロリとトマトとネギとシイタケとインゲンとナスとズッキーニだけは苦手なものでして…ラッシュさんならトガリに気付かれずに食べてくれるかなって思って、つい」
「(だけにしちゃ結構多いじゃねえか…)ああ、構わねえさ、俺だっていきなり涙流しちまったとこ見られたしな、お互い様ってことで」
「おぁぁありがとうございますラッシュさん!あなたは天使のようなお方だ!」
「ちょ、いきなり天使とかなんだよ、別に好き嫌いは誰だってあるじゃねえか、大げさに言わんでも」
「いいえラッシュさん、この御恩は一生忘れません! もう他の戦地に行っても洗ってない犬臭いとか大飯ぐらいだとかイビキがドラゴン級だとかゲンコツで1000人殺したとか火を吐くとか敵味方問わず戦場で殺しているとか人間の生き血を毎晩酒代わりに飲んでるとか誰にも言いふらしたりしませんから!!」
「え…ってことは、つまり…」
「え…っ?」
「お前か! 俺の変な二つ名広めてるのは!!!」
「あ、いや、その……」
ゴッ