詩人　野﨑博之（のさきひろし）

　人生には必ず困難な時が訪れます。
　自らが原因で招くこともあれば、
　不可抗力や運命に導かれる場合もあります。

　主人公「ベンタこと東弁太一（とうべんたかかず）」と、もう一人の主人公、「分銅海斗（ぶんどうかいと）」。
　親を失うという自分の力ではどうする事も出来ない人生の困難に、
「ベンタ」と「海斗」は遭遇します。　　
『自分の力で、自分の人生を切り開きたい』、
　プロボクシングに人生をかける決心をします。
　入門から半年、頼る人もいない、知り合いもいない、
　心細い生活に、少しずつ二人の心が蝕まれていきます。
　村木コーチの厳しい言葉に反発し、
　練習を勝手に変更してジムを飛び出したベンタ。
　海斗が、心配してベンタを追いかけます。
　小雨の中、公園のベンチにいるベンタを見つけた海斗。
　ベンタは、ボクシングを諦めて故郷に帰ろうとします。
　ベンタの思い、海斗の思い、二人の心の迷いや葛藤が交錯します。
　父親を亡くしたベンタ、両親を東日本大震災で亡くした海斗。
　自分以上につらい思いをしてきた海斗の事を改めてベンタは考えます。
　何故、好きなスポーツと、高校進学を諦めて、
　プロボクサーを志したのか？
　二人は、決意をした原点に立ち返ろうと、
　思い出を振り返りながら、話を重ねます。
　少しづつ、少しづつ、ベンタの心に変化が表れていきます。

「ベンタ」【第一章】には、その場面が描かれています。
　
　連載中、【ベンタ】第一章 をお楽しみください！

　次回以降も、現在で公開されている、
「ベンタ」【前編】 『 序章 ～ 第三章 』 に散りばめられた、
『エピソードの数々』を、
　少しづつ紐解いていきます。
　おたのしみに・・・。

　野﨑博之（のさきひろし）