ラザラ・ポーリンの挿絵その2(AI作成)です。
のちに<サントエルマの影の使い手>として名声をあげることになる彼女ですが、ゴブリン王国においては<烈火の魔女>として恐れられつづけることとなります。
(第46話より)
もう一度、呪文を・・・そう強く願う。
彼女は、成功と失敗を隔てる危険な崖の上にいた。死の恐怖はあるが、それを冷静に見つめる研ぎ澄まされた感覚もあった。このときもまた、「生」を実感する貴重な瞬間であった。
本能が、そして魂が、魔法の力を求めてもがく・・・もう少しなら、戦えそうな気がした。