本編に出てきたエルフィリアの魔道具『飛遠眼』。
彼女が持っているのはウルティナが持ってたオリジナルの一つを専用に調整した品であり、『飛遠眼』自体はまだ何個か持ってる。(と言うか作製できる)
実は昔『飛遠眼』は人王国の魔道具として売られていた。
こちらはオリジナルよりも性能が落ちた劣化量産品。とは言え『遠くに飛ばせる』『視覚をリンクする』の能力は同じ。
違いは『飛ばせる距離』『飛ぶ速度などの操作性』『視界の状態(ぼやけたりノイズが走ったり)』等。
(ガンダムで例えると量産品がジム、オリジナルがガンダム、エルフィリアの調整付きはNT-1ぐらい)
元々は魔術師の索敵用として開発されたが、そもそも動けない魔術師が更に動けなくなる、予定よりも索敵範囲が狭い、と言うか視力依存のため遠くまで飛ばせても遠くまで見通せるわけじゃない、と言う散々な結果により欠陥品の汚名を浴びることになる。
そのため魔道具ながら安い値段で売られてたが、ある男が『覗きに使えるんじゃね?』と言うことで悪用し始めたのが運の尽き。
結果男共によって瞬く間に売れ、女性の訴えにより瞬く間に回収される運びとなり、以後ギルドから作られることは無かった。
しかしここにきて正しく十全に活用できる条件に当てはまる(魔力が豊富な使い手で、かつ何らかの形で目が良い)人物が現れたため譲られる運びとなった。
……なお彼女が覗きに活用できると気付くのはもう少し先の事になる。