昨日、『私たち、結婚します』の第40話を更新しました。こちらの内容で最終回です。皆様の応援のおかげで無事に最終回を迎えることができました。本当にありがとうございます。当初書き始めた時はここまで長くなるとは思っていませんでした。長い間、この作品を愛してくださりありがとうございます。
この作品は「契約結婚」がテーマにありましたが、一方で裏設定として「人間はコンプレックスから解放されるのか」というテーマもありました。この作品に出てくる人物たちはコンプレックスを抱いています。まさみは身長のこと、まさみの元婚約者である颯太は院長の息子としか見られないこと、晴人も颯太と会ったことで今まで自覚していなかったコンプレックスを感じることになります。まさみたちが抱いたコンプレックスはまるで「呪い」になって彼女たちの心を縛ります。人間は誰しもコンプレックスを抱いています。彼女たちがかかった「呪い」を解こうとする姿をぜひ読者の皆様に見ていただればと思います。
またこの作品では悪い人を作りたくないと思っていました。私は絶対的に悪い人はそんなにいないんじゃないかなと思っています。ある事情でそうならざる得なかった。そういう人がほとんどじゃないかと思います。例えば小春は母親の介護と仕事上のパワハラとセクハラで余裕がなくなり、ああいう振る舞いをしてしまいました。私は心から反省してやり直したいと思えば、やり直せるということを伝えたかったです。きっと小春も仕事を辞めた後、母親と幸せに暮らせていると思っています。
まさみと晴人の物語はこれで終わりですが、しばらくしたらある人の番外編を書きたいなと思います。それも楽しみにしていただけたらと思います。