神戸のとある小説塾に、今年の夏から通っています。
昔劇団員だった齢70ほどのおじいさんが、一人で教室を切り盛りしています。
季節の風がひやりとする近頃、僕はようやく「初心者コース」の課程を終えました。
初心者コースでは、毎週課題が出されます。原稿用紙五枚分で、課題に沿ったシーンを描く。たとえば、未練、門出、殺意、ラブシーン、などなど。課題の原稿は、「映像的ショートショート」の連載に載せています。
説明文を極力減らし、描写文で構成された文章群には、ひょっとすると、物語性に乏しいと捉えられるかもしれません。
次回から「実習コース」に移り、ようやく短編から中編、原稿用紙100枚分ほどの、まとまりのある小説を執筆していくことになります。
楽しみでしょうがありません。
この数か月で磨いてきた描写文が物語の輪郭を作りだすのを、最も間近で鑑賞できるのは、ほかでもない私なのですから。