昨日、家の片づけが億劫だという投稿をしたら、思いがけずたくさんの反応がありました。
皆さんも片づけに苦心されているんですね。慰められます。
家と書いたのですが、実は物置なんです。
物置小屋がなくなったんです。
小屋だけなくなったんです。中身を残して……。
数日前のこと、無料リサイクルを名乗る人たちが家に来ました。金属を集めてお金に換えている人たちです。
その数日前にも別の人が来たばかりなので、もうあげられるものはありません。
その人はうちの母に言いました。敷地内にある物置小屋を解体させてもらえないかと。
田舎なので、けっこう大きな物置小屋があります。一軒家くらいの大きさで、建てたのはもう何十年も前です。今はほとんど使ってはいませんが、昔から置きっぱなしの荷物がそのままになっています。
話が聞こえた私は思いました。
小屋がなくなったら、中の荷物はどうするの、と。
ところが母は快諾しました。いわく、「自分で取り壊そうとすればお金がかかる。タダならやってもらったほうがいい」と。
小屋がなくなればその場所を畑にできる、とも。
私は思いました。
中の荷物はどうするの、と。
三日かけて物置小屋はなくなりました。小屋の形と、金属だけきれいになくなりました。
代わりに、木製の棚が経年で自然崩壊して材木になったものやら、プラスチックの樽やら籠やら、いろんなものが雨ざらしで放置されています。
まるで震災後の瓦礫です。不自然で無残な光景です。これから春で強風が吹く季節だというのに、ものが飛ばされたらどうするつもりなんでしょう。
母は何もしないし、何も言いません。
我が家からゴミ捨て場までは一キロほどあるので、袋一つ捨てるにも車を出さないとです。しかも朝八時半までに出せという謎のルールがあります。監視カメラまで設置されています。回収車が来るのは昼くらいなのに。
私、仕事の都合で起きるのがいつも九時なんですけど。
一体どうしたらいいんでしょう。
見通しがよくなったおかげで、今まで母屋からは見えなかった桜の枝が見えます。瓦礫の向こうで満開です。