もともとこのプロジェクト、AIに怪談を執筆させる試みは、【レシート/感熱紙にショートショートを印刷して頒布する『物語の自販機』】という実在する面白プロダクトの存在が着想元になっています。
ですので、ずっと読み続けていただく必要はありません。公開している作品はおそらく今後も単発の短編ばかりですし、飽きがくることもあるかと思います。たまに「AIと書いてたってやつ、あったっけ?」と思い出したとき、適当にポチって隙間時間を埋めていただけたら幸いです。どれも2〜5分程度で読み終えられる文章量に統一できていると思います。
文章量といえば、生成させる文字数の制御は意外と沼でした。厳密に物書きをさせようとすると、日本語全角ではなく一般文字コードのバイト数として計上してしまうことがしばしばありました。極端な例を挙げると、原稿用紙1枚分(全角400字)で執筆するよう指定しても、1〜2ツイート分(200文字前後)しか出力されないことがある。
ただ少なく出力されるだけならいいのですが、これが叩き台を複数本バッチ処理でオーダーしたときなど、出力される作品の文字数が徐々に減っていくという現象に見舞われ、折角いいストーリーラインを見繕えてもそれを活かせない、といった問題が発生しました。
結局CLIで稼働させるようになってから、品質チェックの段階でバイト数を機械的にカウント、規定値に足りなければ文脈を崩さず段落単位で描写や要素を増減させるという力業で解決しました。
ただ、ブロック単位での追記をしていると今度は表現が冗長になりがちで、人間が関与しなければならない領域がマシマシになり……など微調整のイタチごっこを何か月か繰り返して現在に至ります。
説明文に『10作品ごとにスキルを更新している』とあるのはこういった作業を指しています。一定数の作品を出力するたびに、いくつかの基準で傾向を横断分析させて執筆の調整を行っています。現在使っているサービスやモデルがその仕様と能力をよほど変えない限り、今後も出力される内容そのものは安定させられる、はず。
ただ、最初に目指していた『物語の自販機』ほどの気軽さは完全に失われてしまいました。次はCLIではなくWEB上、つまり一般的なスマホでやりとりするインターフェース上で、このクオリティを保った出力をさせること。それが当座の個人的な目標です。