『浮気者にも夏は来る』全て投稿しました。
読者の皆様ありがとうございます。全く読まれず流されていく可能性も考えていたのでホッとしました。
この記事はあとがきではなく、今のうちに本作をどのような背景で作成したかを残しておくためのメモ書きです。
本作は当初の構想では一章である加賀美文也編までの話でした。
幼馴染が会いに来る、うだうだ言い合った末に結局抱く、事後幼馴染は吹っ切れた様子で去っていき、風のうわさで彼女がどうなったかを知る……というビターというか、なんだったんだあいつは、となる短い話です。その場合もう少し一章にいろいろ詰めていたと思いますが、書いている最中に浮気男のエピソードを入れようと思い至りました。その後、また文也視点に戻る気でいたのですがやはりしばらくして、主要人物は三人だし佳奈恵視点の方がアンサーになるか、との考えから三人の人物の視点から今回の出来事はどのような意味を持つかをつまびらかにする話にしよう、となりました。大体一章を書き終える頃の決定です。
二章である佐城春真編はわかりやすく自分の好みが出ました。
読者としての自分が浮気物に求めているものは「浮気した側の後悔」なので全編通して春真は後悔しています。普段はもう少し明るく余裕ある風に振舞っています。今後はちょっと陰ができる感じになるでしょうが、特に不幸にはならないと思います。
三章である織川佳奈恵編は前述したとおりアンサーです。
どのような意図、どのような感情を持っていたかを書きました。細かな内容に関しては特に言うところがありません。いじめ女の独白部分はもう1000字くらい足しても良かったかな、という程度です。
個人的な覚え書きとして、ラストのペトリコール部分ははるか昔に読んだので全く記憶が定かではないんですが、『いつもポケットにショパン』のラストシーンを脳裏に思い浮かべて書きました。どういう話だったかさえ覚えていないのになぜか「いつもポケットにショパン」のフレーズだけは刻み込まれているのですごい漫画です。再読したいですね。
おまけ部分は「文也は佳奈恵に尽くしすぎている」という読解をされてしまうだろうと予想していたのと、綺麗に終わりすぎてるので崩したいな、という意図から書きました。当初これをそのまま最終話の最後に挿入しようかと思ったのですが、読後感がまるで変わるので話を分け、更新も一日ずらしました。後から通しで読む人にはあまり意味がないですが、この手の時間差はリアルタイムで読む人の特権ともいえるでしょう。
無い方が良かったという意見もわかります。
タイトルは『ペトリコールと夏の入口』とかにした方が詩情あるなと思ったのですが、web小説界隈がそんなタイトルを読んでくれると思えなかったのと、『浮気者にも夏は来る』の方が文也、佳奈恵、春真の三人に合っているなという気がしたからです。
それとこれも記録しておくべきですが、本作はAIを補助的に活用しています。主にClaudeであり、誤字脱字チェックとモチベーションを維持するために感想をちょくちょく求めました。アイディア出し、本文生成には一切使用しておりません。
自分としても初の試みでしたが、意外と合ってました。今回は完成するまで発表しないと決めていたので、書き上げるまでに他人のフィードバックを得られず、AIの上っ面の感想とはいえモチベーション維持には一定の効果があるとわかりました。
反面、これは無課金ユーザーであるための性能の限界だからかもわかりませんが、読解能力が怪しくなることも多々あり、特に終盤に個々のキャラクターが何を感じたかはかなり難しかったようで、思ってもみない回答をされ困ることもありました。
自分としては現状のAIを創作に使用する範囲は今回のように軽い感想要求が限度だな、という結論です。
こんなところかと思います。
改めて読んでくださった方々には感謝を申し上げます。ありがとうございました。