あとがき

第32話

【あとがき】


 最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

 これは、私が生まれて初めて書いた小説です。


 私はよく夢を見ます。

 そして、それをよく――本当に呆れるくらいに、よく覚えています。まるで、一冊の本を読み終えたかのように。


 このお話も、夢で見たストーリーを小説風にまとめてみたものです。

 私が利用していた携帯サイトで、たまたま小説が連載できる機能ができたので、なんとなく書いてみたのが始まりでした。


 平成十九年三月の終わりだったと記憶しています。

 日記の延長のように、見た夢に少しだけ肉付けをして書きました。


 実際に見た夢はこんなに長くはなく、親しい人たちが殺されていき、次は自分の番――という夢をみて、次の日に夢のとおりに駐車場で首を絞められた……ただそれだけでした。

 ですので、謎解きや複雑に絡まる心情など何もなく、ただ淡々としたものでした。

 終わり方も、ホラー・オカルトというジャンルを選択したので、「ま、こんなもんでいいかな」的に、気楽に完結したのです。


 しかし、その後なぜか続きが読みたいという声をたくさんいただきました。

 不思議なもので、私の中で終わっていた夢の物語は、みなさんの中ではまだ続いていたらしいのです。

 たしかに、終わり方がふわっとしすぎていて、もやもやが残るきもちは私にもよく分かります(笑)


 そこで次に、夢にも見ていない『予知夢~後編~』を書くことと相成りました。

 本当の作り話――というか小説は、もしかしたらこちらが処女作ということになるのでしょうか。

 ともかく、前編のイメージを崩さないように、なんとか絡ませながら書きました。

 もともと書く予定のなかった続編。大変苦労いたしました。



 初めて書いて、初めて人様に読んでいただいたこの作品が、私には自分の子どものように愛しくてなりません。

 どんなに不出来でも、わが子となれば可愛いもの。そして、できの悪い子ほど可愛いとは、正にこのことだと痛感しています。


 私の拙い文章をお読みくださいまして、本当にありがとうございました。

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予知夢(前編) 淋漓堂 @linrido

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