第2話 潜入成功 恥辱のゴム人形に扮する探偵
(はぁ…はぁ…あぅ…なんとか潜入できた)
私立探偵のリックはある汚職事件について調査を依頼されていた。
それは女性議員マリンに関する悪い噂。
マリンは議会の資金を不正に利用し、私利私欲のために使っているらしい。
議会でも決定的な証拠が見つからず、リックは探偵として調査の依頼を受けた。
しかし公に不正利用の証拠がなければ家宅捜索などはできないし、マリンもなかなか尻尾を出さない。
意外なところから糸口はみつかった。
マリンは週末の夜、同じ時間に外出し、その数時間後何かをトラックで家の中に搬入させている。
マリンが週末に出かけている理由、それはオークションへの参加であった。
そのオークションでは絵画や骨董品などではなく、大人の…いや性的な商品が数々出品されていた。
そしてマリンはゴム人形…それも中に人間が入っているものにただならぬ執着があり、度々例のオークションで競り落としているらしい。
そこでリックはオークションのオーナーに取引をし、マリンが好みそうなゴム人形の中に入り、囮捜査を実行した。
裏社会にも顔が利くリックの十八番のやり方であった。
そして見事にマリンは餌に食いつき、リックはマリンの豪邸に入り込めたわけだ。
この時点でリックもかなり反社会的な手を使っているのだが…
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