ラバードールオークション ゴム人形に女装して潜入する探偵

MenRyanpeta

第1話 オークション 等身大のゴム人形

ここはオークション会場。

会場の真ん中にはおもちゃ屋さんに置かれているような透明の容器に入ったパッケージングされた女の子の人形が置かれている。

動かない様にワイヤーで首、手首、腰、足首が固定されているようだ。


しかし普通の大きさではない。

等身大の…少なくとも180cm近くはある。

人形の特徴は肌色のラバー製の肌。

セーラー服のような襟のあるピンク色の半袖のラバー製レオタード。

足ぐりと袖口にはレオタードと同素材のラバーの白いフリルがあしらわれている。

手には肘まで覆うラバー製のピンクの手袋。

手先はミトンになっている。

手首には白く分厚いバンドを付けている。

足には白いラバー製の太ももまであるニーハイソックスを履いている。

ピンクの口ゴム部が分厚く、とっても魅力的だ。

そしてニーハイソックスの上にひざ下までのピンクのラバーハイヒールを履いている。

ヒールが10cmほどあるだろうか。


腰の部分はくびれており、豊満な胸と大きなお尻、ムッチリとした太もも。

顔は端正な女性の顔立ちをしている。

切れ長の目、紫色のアイライン、赤い唇がとても魅力的だ。

髪はボリュームがあり肩まである鮮やかな赤茶で先端は緩やかにウェーブがかかっている。


衣装も相まってとても性的で破廉恥な印象を受ける。


しかし何点か不自然な箇所がある。

股間に女性とは思えないふくらみがあるのだ。

首の部分も女性にはないはずの喉仏のようなふくらみがある。

そしてよく見ると人形であるはずなのに肩が上下している。

お腹も少しではあるが膨らんだり引っ込んだりして見える。

目の錯覚だろうか?


オークションが始まった。

金額がどんどんせりあがっていく。


しかし妙だ。

金額が上がるごとに人形の近くでなにか振動音が聞こえる。

お尻の部分からだろうか?

そして金額が上がるごとに人形がお尻の部分をビクっと震わせている。

人形が体を震わせるごとに会場はさらに妙な熱気に包まれてく。

一体どれほどの額で競り落とされるだろうか?



人形はある女性に競り落とされた。

女性は30代前半。

年齢のよりも若く見え、スタイルも容姿もかなり整っている。


オークションが終るとすぐに人形は女性の家にトラックで搬送される。

そこは豪邸だった。

そして人形はパッケージごと女性の書斎へと入れられた。


女性は人形を見るや否やうっとりした顔をしている。

手にはリモコンのようなものが握りしめられ、意地悪そうな顔でスイッチをオンにする。

すると人形がビク!と一瞬動く。

人形のお尻の部分から振動音、パッケージのプラスチック容器と人形のゴム肌がこすれ合い、ギチっ…ギチっ…と鳴る。


「どれくらい耐えられますかね」


女性が恍惚とした顔で人形を見つめる。

振動は止まらない。

パッケージと人形の肌がこすれる音がだんだん大きくなっていく。

人形のゴムで包まれたお腹が出たり引っ込んだりを繰り返す。


女性は手に持ったリモコンをオフにした。

そしてニヤっと笑いかける。


「今日はこれくらいで…じゃあまた明日遊びましょうね?お人形さん」


人形の肩は大きく上下している。

部屋の照明が消され、女性は外から鍵をカチリ!とかける。

部屋の中にはギチ…ギチ…という音と何かふぅ…ふぅ…と呼吸のような音は静かに響き渡っていた。

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