第7話:アナライズ開始

 スキルテストをした翌日、俺はもう一度アメリカまで【転移】を使って移動した。 今度は、具体的な場所を調べそこまで行けるように。 目的地に着くと閑散とした街並みが目の入る。 やはりここも同じように人がいない上にあの大きな石の卵があった。 ここまでくるとやはり世界中で同じことが起きている、そう実感させられる。 

 

「とりあえずここで何か調達できないかな?」


 俺はそうぼやきながら、目的地付近を散策。 移動中魔獣を見かけることはあったが現在の武器は鉄パイプ一本と心もとない装備だ。 そのため隠れながら、目的の場所を探し始めた。 

 探し始めて1時間ぐらいたっただろうか。 俺は念願の銃販売店をようやく発見した。


「ようやっと見つけた。 とりあえず武器調達・・・・・、金どうしよ?」


 ガンショップにたどり着いたはいいが、ドル紙幣なんて持ってない。 でも非常事態のため仕方ないと自分で判断し、意を決して店内に入る。

 店の中は、普通のお店と何ら変わりないが、壁やショーケース内には様々な銃器が置いてあった。

 とりあえず使えそうな銃器を探して弾を集めていく。 店の地下には射撃場があり俺は試しにと、銃器をいじっていた。 するといつも通り新たなスキルが作成された。 【銃器】と【射撃能力Lv1】だ。 この二つを手に入れたことで頭の中に銃器の仕組みが分かるようになった。 射撃能力は・・・・・、まぁご愛敬ってことで。

 次に俺は防弾・防刃素材のベストやナイフを探して散策を続ける。 その道中俺はあのゴブリンを見かけた。 これは【アナライズ】が役に立つかもしれないと思い、カバンから自動小銃を取り出してゴブリンに向けて構えて放った。 

 狙いは外れ、地面に当たったがゴブリンがこちらに気づき襲ってきた。 確か3分くらいだったか? 俺はゴブリンの攻撃を避けながら、銃を撃っていく。 

 狙いは相変わらずだが、相手も大ぶりな攻撃のためか全く当たる気配がない。 数分が立っただろうか、ようやく【アナライズ】が終わり相手の情報が出た。


ホブゴブリン

身長:130cm前後 体重:約20kg

攻撃力が高いが単調な攻撃が目立つ。 魔法攻撃はなし。 回復速度は下

魔核の位置:心臓付近 弱点:首


 これぐらいしか集まらないのか? 少しがっかりしたが、次の瞬間、ゴブリンの動きが一コマ一コマ動いているように見えてきた。 どうやらこれが【アナライズ】の特徴なのだろう。 その動きに合わせて背中の鉄パイプを振りかぶってゴブリンの首をへし折った。 情報通りそこが弱点らしくゴブリンは息絶えた。


「これで良し、あとは・・・・・」


 後はゴブリンの核を引っこ抜けばいいのだろうが、残念なことに手元にはナイフも包丁もない。 仕方なしと思い俺はその場を後にした。 それからは防具やナイフを見つけて、頂戴していったのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界化した現実世界でただ一人 ken @k-02

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る