第6話:スキルテスト
当面の目標を立てた翌朝、いろいろあったせいかその日はぐっすり眠っていた。 朝日が昇り太陽光が目に入ってたたき起こされなければ昼まで寝ていただろう。
「・・・・・・・朝か・」
やはり昨日までは夢で、朝起きたら家族や友達がいるのではないか。 という淡い希望を持って一階に降りたが、やはり誰もいない。 前であれば多少鬱陶しくても明るい・楽しい。といった家の中が今では寂しい・暗い感じである。
朝飯を食べようにも冷蔵庫の中には何もない、仕方ないと思い朝飯を食べずにアビリティ【
「制限には漠然としたイメージや情報ではスキルはできない。 ってことは事細かにイメージできればそれがスキルとして作成されるってことだよな・・・・・。 なら例えば離れた位置に移動できるスキルは可能か?」
俺がイメージしたのは、所謂空間転移系のスキルだ。 もし獲得できればいろんな場所に移動できるし、相手からの攻撃も避けられるだろうからだ。
結論としては【スキル:転移Lv1】は作成された。 どうやらちゃんとイメージできたようだ。 ならば次は「異性を魅了して、ハーレムを作ってウハウハモテモテライフを送れるようなスキル」と念じてみたがアビリティは発動しなかった。
さっきの【転移】は具体的にイメージすると自分の家から指定した場所まで移動が可能、自分が行った事のある場所や見たことのある景色に行ける、といったイメージでよかったが、失敗したのは漫画やラノベに出てくる下種野郎のイメージのみでやってみたが、一切できなかった。 どうやら構造が分からなければ意味がないらしい。
まぁ、持ったとしてもハーレムの良さは全くわからないけども。
「とりあえず【転移】発動! 目標はアメリカ!!」
そう唱えると俺の体は光に包まれていなくなった。 瞬間移動はできたが、そこは海の上だった。
「いぃ!!」
俺はそのまま海に落ちて、溺れそうになったがその瞬間【水泳Lv1】が作成&発動した。
「はぁはぁ、死ぬかと思った・・・・・」
立ち泳ぎしながら周囲を見渡すと、少し遠くに大陸が見える。 あそこがアメリカなのかはわからないが、どうやらこれが【転移】の欠点らしい。 具体的な場所や地図をイメージしなくてはランダムに転移するらしい。 海ってことはたぶん領海も含むようだ。 俺はもう一度【転移】を発動して自宅に帰宅。 びしょ濡れになった体を拭きながら、ステータスを見る。
「MPが尽きてんな。 二回の転移でなくなるってどんだけ燃費悪いんだよ」
そう考えると、この【転移】は長距離移動限定にして普段は乗り物を調達して移動するしかないようだ。 それとポーションや武器の調達は必須になった。
武器は理由があるとして、もしMPは尽きた状態で怪物、いや魔獣たちと戦うとなったらそう言った回復薬は絶対必須になる。
俺は近所の図書館に行って様々な雑誌や本を読んで薬品の作り方や物の作り方を調べに行った。 行く道中幸いなことに魔獣に遭遇することはなかった。 しばらく読み更けていると【調薬Lv1】【錬金Lv1】が作成できた。
図書館を出るともう夕方だ、俺は少し小腹がすいたので近所のコンビニに行って大丈夫そうなおにぎり等を食べて、今日の反省点と当面の目標を再確認しながらその日は早めに寝たのであった。
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