第17話 なんとか納得するしかないのか?

第17話 なんとか納得するしかないのか?


異世界27日目 深夜

 

 ふ~。やってしまった。


コピーフィギュア(女神?)

「な、名前をつけて下さい!」


 う、まただ。もう眠いとか無い。まずは二人でムフフな事をして距離を縮める事にしよう。とか言うと、抱きつかれてそのまま本当にムフフになった。



異世界28日目 昼


 コピーフィギュアの女神の名前はわかったが、カタカナでも感覚でも表現できない。

 なんとなく、明るいので「ナツ」と名付ける事になった。

 日頃は、コピーフィギュアになっていると言う。他の4女神が出て来てオレに忠誠を誓わないと、叩きのめしてでも結束させないといけないからバレないようにする!とものすごく気合がはいっているのだが~。


 そして、人質になっていた子供たちの命の事の発言だ!

 どういう事?

 身体的問題でなく魂の問題だという。

 通常の倍魂の15分の1だというのだ。


 は???う~ん霊感体質とかではないが、ものすごくヤバいことだと、びびっと何かを感じる。


ナツ(本人姿Ver.)

「この娘達、御主人様の感覚だと幼児ですけど、実際は20歳です。そして危機に瀕してます。」


 [掌握]を使って従者にしてやってほしいと言われて、本人達も頼んできた。

 そう言えば、言われて気がついたけど見かけ17歳以下しか、ほとんど見ていない。


 え?まさかだけど、一気に人類全滅しかけ?


ナツ(本人姿Ver.)

「はい。それです。他の4女神は全くそれを考えていなかったのです。だから、私はダンジョンで見ていて、本当に腹が立ってました。

 (まさか、こんなすごい人に助けられるなんて!本人はまったくない気がついてないけど!よかったよ~。ぶっきらぼうッぽくでもやさいしいからよかった。)」


 昼から、全員ムフフの状態。

 あの陽キャ組とかが、どこのホテルが良かったとか、散々聞かされていて溜まっていたのだろうな。


 陽キャ組よ~。やっとオレにもナツという彼女ができたぞ~。それに全員公認の彼女達も~。



 その頃、この世界を支えるという、5女神達を祀る聖大教会帝国の最高権力者、聖皇 ダホア・ド・ハエマオは、祈りを捧げていた。


「オイ!メロンパンはまだか!」

「はやく、大縁 増田(おおべ ますた)をつれて来るのだ!」

「大縁 増田(おおべ ますた)は、モンスターフォレストの中心部にいる!はやく連れてこい!」

「全く!使えないわね~。それと勇者達を喚んで腹が減っている!喚んだ勇者の中に二郎系ラーメン屋にアルバイトをしていたやつもいるから、ラーメンを作らせろ!はやく実行!」


 神託が出た。

 神託だ!其の場で祈りを捧げていた者達全員が聞く。


聖皇 ダホア・ド・ハエマオ

「メロンパン?ラーメン?女神様?どういったモノかわからないのですが!」


 その後、其の場にいた全員に電撃が走り気絶していた。


 目を覚ました聖皇 ダホア・ド・ハエマオ達は、4女神の神像が真っ赤に染まっていたのみて、逃げ出した。

 しかし、アークシスター ミレーヌは、そのうち少し後ろにある1女神像が、全く違う幸せそうな顔をしているのをみた。

 これまで、全く反応もない。異世界から襲来してきた魔神プレミドーダーとかいう、とんでもない魔神との戦いで、なんとか追い払ったが重症を負われたという、女神様の神像に反応があったのだ。


 ミレーヌは、エルフという今は絶滅しかけの長寿な種族だ。ハイエルフとなると不老不死であるが、そこまで強くはない。

 だが、実は黙っているがこの帝国で最年長だ。

 そして、小さい頃に魔神と女神様の戦いの一部を見ていた。戦闘の衝撃で吹っ飛んで最後の方を見ていない。

 だが、あれからあの女神像は反応は全く無かった。


 何かが動く!そんな予感がしていた。



 聖皇 ダホア・ド・ハエマオ

「クソ! わけの分からん事を言われても、分からんものは分からん!

 あの王国にてがみを書くのも嫌だ!おい!大司教宰相よ!お前に神託の実行を命令する。」


大司教宰相

「なぜ、私にそんな嫌な事をさせようとする。

 クソ!おい!司教大臣全員に命令する。

 神託の命令を実行するように命令する。」


大臣全員

「嫌だ!前に職務で勇者に会いに言ったが、あんな奴らの相手は嫌だ!

 事務次官達よ!神託である。クソ嫌な事をやってこい!」


事務次官達

「オイ!神託だ! 聞いていたな!事務補佐!行って来い!」


 1時間後。


雑用係(地球ではアルバイトの地位)

「神託だ! 冒険者ギルドにクエストを出す!

 やれ!」


聖大教会帝国 冒険者ギルド本部 受付嬢

「あのね! 神託はわかりました。やれ?お前!誰に口を聞いてるねん!こら!」

(冒険者ギルドは、独立組織で国家扱いのために、本部の受付嬢の地位は高いのだ。)


 ばちーーん!

 受付嬢の平手打ちをくらって、吹っ飛ぶ雑用係。


 内容を聞かれてクエスト代金を払って、やっと雑用係は解放された。



 それを見ていた、天界上層部は呆れていた。

 一応、中層部のこの世界担当者は、職務をやり切る義務の為に、一時的に釈放されていた。4女神も釈放されたが、捕まった事すら忘れてあの状態だ。


 1女神(現 ナツ)は、明らかに強すぎな魔神と戦闘したり、職務は上層部にポンコツだとみなされていたが、やることは命をかけてやっていたのと、すぐに主人公の事を知って…あの行動力なので、罪には問われてなかったのを4女神すら知らなかったらしい。


 4女神が、早くしろと聖皇達に言っているのをみて、ため息を吐いていた。







 

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