第11話酷い!ひどすぎる!

第11話 酷い!ひどすぎる!


 異世界18日目 朝


 何故かコピーフィギュアが、一緒に行動したいという。

 昨日の事を言うと、あの聖女達から仕入れたコピー情報を使って情報を引き出してきた。


 まとめると、かつてステータスのジョブに勇者はなかなか出ない職であり、魔王一体に1人出るという法則が、あったらしい。

 しかし、事件が起きた。

 はっきりと言うと、魔王と戦闘する勇者もただではすまない。ボロボロになる。そして、魔王を倒せば、普通の生活をしないといけないのだが、いきなりパン屋とか経営できるか?というと無理だ。

 魔王が倒されると、しばらくはモンスターも出なくなるので、冒険者達も半分廃業して商店とか始める。

 つまり、戦闘一辺倒を強制される勇者は、次の職がない!

 

 そして、それを放置すると次の勇者はジョブを隠して、絶対世に出ないようにするだろう。

 だから、王女との結婚と公爵の地位をもって、生活の保証を約束していたのだが、問題が起こる。

 

 王女は、自分にも選ぶ権利があると言って、ジョブ 勇者の者が出たと同時に、6王国の6人の王女と婚約するのだが、全員で結託して不倫をした。

 そしてコレは勇者制度が女を蔑ろにしてきた復讐だとして、保護されていた家族を散々な目に合わせて、毒殺したという。


 だが、勇者にとっては無理矢理押し付けられた、とんでもないことである。

 いきなり、魔王討伐を命じられて、家族は守ると言われるが、実質人質だ。

 ところが、魔王の四天王を倒して残りは魔王討伐であり、既に傷をつけていた時に、既に魔王に勝ったのも同然と報告を受けた王女達が、こんな事をした。


 当然、勇者は怒る。当たり前だ。

 しかし、その後に国王達から来た手紙は、「一族を守る。」(一族も人質、言うことを聞かないと皆殺しだぞ!)という内容。

 怒り狂う勇者。

 そして、あることを考え出す。


 勇者は、魔王を討伐した時に魔石を素早く取り出して魔王の心臓とくっつける。

 魔王の心臓は、動き出した。

 魔王は、生きている。その証拠にモンスターが消えていない。


 そして城に戻った勇者は、当たり前だが家族を返せと要求した。

 国王は逆ギレ! そして、勇者は姿をくらましたという。

 神から送られた(勇者専用の神聖武具)と(生きている魔王の心臓)とともに。


 問題はそこからだった。

 王国郡は、消えないモンスターの原因をしって、反省せずに逆ギレをした。

 そして、今度は王女との結婚という決まりを廃して、勇者の人質をとって使役するだけにした。

 勇者の生活なんて知るか!人生なんて知るか!ってこと。


 そして王国は、国民を金ズルにして無料労働力として、こき使い出した。

 そして勇者の事もバレて、後の勇者達もコレに習って、魔王を討伐せずに魔石と心臓を隠した。


 そして、100年周期で出ていた魔王出現周期は、90年、60年、30年となり、ついに毎年出て来たのだ。


 それを聞いたオレは呆れた。

 は~、まぁ王女の女性としての権利は、わかるが、自分たちの王権と贅沢な暮らしを支えている側面を持つ勇者の家族を殺すか?


 別の意味では、独りよがりの殺人鬼だぞ?

 勇者も起こって当たり前だ。

 へ~、ってこは聖剣とか無いのか?


 ところが、コピーフィギュアが聖女達の記憶を言い出した。

 聖剣があの鉱山に隠されたという伝説がある?

 その勇者が、後に鉱山で働いていたとわかった教会の調べでわかったらしい。

 教会は、聖剣を出させようとしたが、姿をくらましてしまって、その後行方不明に。


 そして、その後に近くの開拓村で、勇者の痕跡が見つかったので、勇者達に鉱山のダンジョンで戦闘させて、探させていたという。


 だから、強制労働か?うわ~。実はな、すっごく怒られるかもしれないが、心の何処かに魔王倒して、勇者に!なんて少し思っていたが、駄目だコレは。

 

異世界18日目 昼 

 空間部屋にて。

 

ダンジョン コア

「一時的に、あるエリアをダンジョン化ですか?できますよ!ただ1から作らなら御主人様の魔力がものすごく入りますが。」


コピーフィギュア

「どうするのですか?」


 あの山には神器というか、そんな物は無かった。

 問題は、あの山のしたにマグマが流れていた事だ。そのエネルギーがこのあたりに流れていた。

 何かを維持するためだ。おそらくだが、勇者が鉱山で働いていたのは、何か鉱山の地下に細工をして、このあたりに流していたのだろうな。

 

 そして気になるのは、子爵の御令嬢が吸血鬼だと書いてあったらしい事だ。

 鑑定で、目で見て風化してわからなかった事をわざわざ教えてきたのだ。

 何かある。トラブルの元がある。

 

 そして、万が一の事を考えて、露店で買った水晶をダンジョンコアのサブにして、ダンジョン化を始めた。


異世界18日目深夜


 どうした? 3回も魔力切れの末に寝ていたが、コピーフィギュアが起こしてくれた。

 う~ん、果蓮(かれん)の姿は止めてほしいのだが。


 ディスプレイには、地下32キロにあると探知した、宝箱が映っていた。

 は?地下32キロ? しかも地熱600℃。溶岩なりかけ!


 そこから、魔力切れから、1時間寝てまた起こすというマラソンが始まった。



異世界19日目 深夜


 [対熱耐性 対火炎耐性 対熱解耐性がレベルアップしました。  

 統合して、[熱無効]となります。

 火炎魔法を習得しました。マグマを流れを見て[体験学習]が稼働します。

 火炎魔法の派生で[マグマ魔法]を編み出しました。

 [マグマ魔法]から、[土魔法]が[体験学習]スキルによって抽出されました。]


 ハァハァハァハァ、暑い~!無茶苦茶暑い!

 今、地下30 キロ! マグマが出て来たとかトラブルが頻発して、苦痛耐性がカンストした。そして、苦痛無効だって。


 クソ!あと二キロなのに、水魔法を使って水蒸気爆発がすでに、2回起こっている。

 全て空間収納したから良かったけど、あれはヤバい!まじでヤバい!

 マグマ魔法を使って、なんとかマグマを操作しようとしたけど、うまくいかない。


 く!もう寝るか。


異世界20日目 昼


[掌握]! ハァハァハァ!やっとマグマが少し動いた。


異世界21日目 夜


[掌握]! よし!動いた!

 マグマを使って、接する部分を[掌握]で操作して、熱だけ逃がして宝箱をもちあげる。

 そして、空間収納の射程範囲5キロに入った時に収納した。


 あ~!つかれたな。

 

異世界22日目 昼

 オレ達は、山の上に移動していた。

 それは、宝箱の銅板に打たれた勇者からの伝言を見ての行動だった。


 神聖武具は、教会って組織で場所を探知できるという。

 なので、土魔法で地下深くに沈めた。

 もしも、教会と国王がまだ反省せずに偶然この場所を見つけたのなら、この武具をマグマに投げろ!とか、書いてあった。


コピーフィギュア

「当時、いきなり女神像が教会本部と王国にそれぞれ現れて、心から反省するべし!反省の証を捧げよ! と、銅板に打たれていたそうです。」


 なるほど!女神像の材料も鉱山から調達したのか。

 なので、宝箱の銅板そっくりな板に、女神像と同じ文言を打ち込んで、鑑定で出た紋章があった所と同じ所に置いておいた。



 そして、山の上に移動してダンジョンコア経由で様子を見ていた。


 やって来た!アレが教会関係者か?

 白ひげを蓄えた奴が、大きな板をもって歩いている。

 ほ~、オレが掘った所の地上での位置ぴったりで止まった。

 やはり、空間収納に入れる前に、少し奴らの探知に引っかかったな。

 銅板に、聖剣のグリップの布の断片をつけていたのだ。


 なるほど、奴は敵なのだろうな。

 スマホでしっかりと写しておいた。


異世界23日目 昼


 乗り合い馬車で、海岸地方に移動中。

 側に、コピーフィギュアをつれて進む。

 あの(仮)ダンジョンは既に回収して、何処か遠い所に行くことにした。


 そして、夜の宿泊基地の街で冒険者新聞を手に入れる。


 は? 異世界召喚勇者の事で、勇者スキル開闢の儀という、勇者スキルを完全に使えるようにする儀式をしたら、勇者達に雷が落ちて全員重症だ?


 く、ククククククク。まじ?まじ?どうしたの?この世界を統治するって女神様と陽キャ軍団がケンカした?


 そして神託が降りて、オレを探し出し始めた?

 は?クソ迷惑な事が起こってやがるな!


 ヤバい!奴らオレの写真を持っている!

 仮面とか買うか!


異世界24日目 夕方


 海岸の街にやっとついた。しかし、すぐに魔力察知に異常を感じて、すぐに宿に入らずに建物の影に隠れて、空間部屋に入った。


 教会か?あの回復役の聖女と同じ服装だ。

 どういう事だ?まさか空間収納の中まで探知できるのか?


 



 

 

 

 


 


 

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