第2話 先週、私は一人になって。

家を飛び出してから一週間が経った。


会社の先輩に事情を説明したところ、落ち着くまで暫く仕事を休んでもいいと言って貰えた。


マジで感謝。


なので、今は家探しをしている。流石にホテルやネットカフェで一生寝泊まりするわけにもいかないからだ。


住所不定になるのはちょっと困るからね。





もう一週間が経ったが、今のところ私は平気だった。


まぁ、ちょっと寂しい気がしないでもないが、今まで持っていた物を急に失った弊害だろう。


時間が解決してくれると思う。


それよりも大変だったのは周囲の対応だ。


まだ付き合ってて同棲していると思われても面倒なので、この一週間の内に仲のいい友達や会社の同僚には、「別れて家を飛び出した」ということを伝えた。


何人かの人は私に理解を示してくれて、家に泊めようか?と言ってくれた人もいた。


流石に申し訳ないので断ったんだけどね。お金がないわけじゃないし。


でも、それ以上に多かったのが


「本当に良かったの?」

「復縁しないの?」


という人達だった。


確かにめちゃくちゃ大喧嘩した、っていうわけでもないし、彼のことが嫌いになったわけじゃないけど。


それでも、まぁ、よく無責任にそんなこと言えるなってちょっとイライラしていた。


……まぁ、仲良い友達だし、心配してくれてるってことは分かってるんだけどね。


この様子じゃ、親に言うのは当分先になりそうだな〜。


結婚至上主義的なところが多少あるから、絶対めんどくさいことになるの目に見えてる。


「あ〜〜〜大変だぁ〜!取り敢えず家探すか……」


幸いにも今の私が、ネットに困ることはない。


サイトで近くの家を検索する。

そう言えば一人暮らししたことないな、なんて思いながら。


そう思うと少しワクワクしてきて、家を見るのもちょっと楽しくなった。


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今日、僕(私)は一人になって。 磨白 @sen_mahaku

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