5月2日(木)

 曇天。空が暗い。雨が降ったり止んだり。

 やろうやろうと思いながら先延ばしにしていた、着なくなった服の整理をついにやり始めた。素晴らしい快挙である。

 しかし、服を発掘する度に、忘れた頃に隠しておいたドングリを見つけたリスのような気持ちになる。服が成長する植物じゃなくて本当に良かったと、しみじみ思う。

 服を処分するか迷った時に私がよく出す結論、次のシーズンまで保留にしよう、の「次のシーズン」は気軽に五周ぐらいすることがよく分かった。五周で済むならまだマシな方かもしれない。かなしいかな、彼らは毎年日の目を見ることなく箪笥たんすの肥やしとなっているのである。

 積もりに積もった次のシーズン達を引きずり出し、袋にぎゅうぎゅうになるまで詰め込む。気が変わって発芽でもされたら大変だ。

 私がクローゼットに求める理想の姿は、決して鬱蒼としたジャングルなどではなく、ナルニア国へのスムーズなアクセスなのである。

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