13話

河本「それじゃ行くか」

  (そういえば先輩と走るの初めてやったな どうなんやろ)


インプが出るとFCが続けて出た


塚本(さ~て どんだけできるのかな)


インプが第一コーナーに突っ込むとFCはインプのギリギリのラインでブレーキングしコーナリングに入った


河本(え! そこまで詰めれるん 大分遅らせて入ってる マージンなんてすぐに無くなるやん)


塚本(そんな感じか 突っ込みではこっちというかドライバーの問題やろ そこは練習かな)


インプにピッタリとつけられたままダウンヒルが終わった


塚本「どうやった 俺と走って」


河本「ブレーキングポイント全然だめでした あの、次のダウンヒル前走ってくれませんか」


塚本「それはいいけど その前にヒルクライムやな」


話をしたあとすぐにヒルクライムに入った


塚本(ヒルクライムはパワーに比重が載る 馬力だけで言えばFCの方が有利 でもインプは4WDそのパワーを路面にしっかり伝えられる)


河本(4WDで路面に伝えやすいけれどFCの方が馬力がある 五分五分ってとこかな)


インプが登り始めるとFCが少し離れたが一定の間隔で付いていきコーナーをいくつか抜けると差は無くなっていた


河本(あ~ やっぱりブレーキングポイントが早いんや)


塚本(入れ替わったときにどうなるか)


二台が登り切り前後入れ替えてスタートした


塚本(本気で行かへんにしてもついてこれるん)


河本(行くかギリギリまで)


FCが先行のままヘアピンに行くと塚本は今までどうりのポイントでブレーキングしたがインプはFCよりもほんの僅か奥でブレーキングに入った


塚本(なっ! 俺より奥の方でブレーキングに入ったコーナーをまだ数えられるほどしか抜けてないのに この短時間で!)


河本(よし 今のは良かった だんだん分かってきたこの車のブレーキングポイント コーナーの出口でもワンテンポほど早く踏めてる 乗れ始めた)


塚本(コーナーの出口で向こうが早く脱出してる 向こうの車とドライバーの波長が合い始めてる すごいな)


インプはFCに離されることなく逆にギリギリまで迫っていた そして、距離が変わることなく終わった


河本「なんか、乗れてた気がする」


塚本「いや、乗れてたよ 波長が合ってたんだよ」


河本「え、そうなんですか」


塚本「ああ、この短期間でよくそこまでできたな 特にブレーキング、俺より遅らせてただろ 普通そこまではしない 天才やと思う まぁ、これ以上褒めると駄目になりそうやからやめとくわ」


河本「ちょ、なんですかそれ途中まで褒めといて」


塚本「まぁ、ほっとけ そおいや対戦相手のこと話してなかったな」


河本「そういえば聞いてませんでしたね 誰なんですか」


塚本「富城 純太郎 スイスポ ZC33 に乗ってる」


河本「スイスポ? スズキの?」


塚本「そう でも油断するなよ あの車の長所は軽さ 970kg で1tを下回ってる 峠で軽さは武器になる 少し厄介だぞ」


13話END「成長とともに、、、」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る