第32話
地獄の戦場(食事)も過ぎたその数日後、俺たちはカードゲームで盛り上がっていた。と言うのもここ昨日からそれなりの雨が降り続けており外に出る用事もなく神社の中で過ごしていたけど何もすることが無いと椛さんが言ってきたので俺はそう言えばと思いでバックの中を確認すると花札とトランプそしてサイコロが入っていた。
何が起きるか分からないから暇つぶしするために持ってきていたけど良かったと思いで俺はこれで遊ぶと言うとそれで何をするのじゃと言われたので俺はこれで出来る遊びなど説明した。
花札は一つしかないけどトランプは色々と遊べるからとババ抜き、7並べ、ジョーカーなど色んな遊びを説明して何をしたいと聞くことにした。
ついでに凪くんは普通なら誘うところであるけど実はあの子は漫画本にハマってそればかりを見ていた。雨だから構わないけどその漫画本は三国志なんだけど、5歳ぐらいから普通に読むやつと頭を傾げた。
そんな事を言う俺は7歳ころに読んでいたけどと感じていた。それなので凪くんは静かにしている、他の人たちに聞いてまずは俺、椛さん、紫ちゃん、蛟ちゃんの四人で7並べをする事にした。
ルールは教えたから後はどの様になるかなと考えているとここは一位に何かしらの褒美とかあった方が楽しそうだなと考えて俺は話をした。
「そうだ、一位になった人は俺が出来る範囲だけど何かしてあげるよ。色んな手伝いなどもするから頑張って」
それを言った瞬間に周りが一気に戦場の気配になり敵が来たのかと思いながら椛さんがそれは・・・その、お主が体でやるということじゃな(意味深)言ってきたのでその通りだけど(ただの労働)と返すと余計に周りが戦場の空気になった。
何が起きているのと思いながらも俺は7並べを始めるのであった。やはり最初はお互いに出し合っていくだろうと思っていたのにいきなりパスを使ってきたのである。パスは3回まで可能でそれ以降は使えずに出せなかったら負けになるのにいきなり使ったと驚いた。
まあ、パスを使った椛さんにも椛さんなりの作戦があるだろうから文句は言えないけどと思っていたら次の紫ちゃんもパスしてきた。
もしかして紫ちゃんと椛さんの作戦は一緒なのと思いながら見ているとなんと蛟ちゃんまでパスを使ってきた。これは何なのと思いながらも俺は普通に出して進めた。
先に出し切ったら勝ちなのに何を考えていることやらと思いながら進めていくと俺だけ先に上がりそうになっていることを三人が知られると不味いと感じたのか焦りを見せ始めていた。
これはあれだ、お互いに牽制していてノーマークのやつに負けるやつだ。競馬でそのような事は何回も見てきたので理解してしまった。そんなことだったのでと思いながら俺はあっと言う間に一位になってしまった。俺が勝つと周りがお通夜状態になり静かになった。
でも俺が勝ったからなと思いでみんなにお願いをするのだった。
「まあ、俺が勝ったのでみんなには体でお願いするけど構わないよね」
そう発言すると3人揃って、嬉しそうにしてもちろんですと答えた。あの・・・罰ゲームみたいなものだからね、そんなに楽しいことではないからなと考えながら俺は早速、やってもらいたいことをお願いする事にした。
しばらくして先程の間に戻って残った円城寺信胤さんと狐菊の3人で遊ぶ事にした。遠くから椛さんが考えていたのと違うのじゃーーと悲鳴に近い叫び声が聞こえたような気がするけど無視をすることにした。
残りの二人苦笑いして見ていて次は何をすると尋ねると円城寺信胤さんがこのサイコロでヨットと言う遊びが気になるらしいのでそれをやってみても良いかと聞かれたので俺は素直に伝えた。
「ヨットはサイコロの目で得点を書いてその合計で競う遊びで、例えばになるけどこの5個のサイコロを一回の勝負に3回まで振り直せて、こうして4が2つ出て、残りは5、1、2となりこの4を2つキープすることができてその上で後、2回振れるというわけだ」
それを言うと特別な役とかあるのかと円城寺信胤さんが言われたので解説をした。まず、ゲームのタイトルにもなっているヨットはサイコロの目が全て同じになれば役が完成するとか他にもSストレートなども解説して一通り、教えてから勝負を始めた。
最初に俺になり、始める前に俺は宣言をするのだった。
「俺、ヨットでヨットが出なかったことは一度もないから」
それを聞くと円城寺信胤さんも狐菊もえ?と驚きの声を出している間に俺は2回目でヨットを出してどうですかと言うと何も言えずに二人とも見ていたので俺は嬉しそうして勝ち宣言をするのだった。
「この戦い、俺の勝利だ!!」←盛大なフラグ
いきなりヨットを出せて負けたら馬鹿みたいだからなと俺はこの得点がどこまで広がってしまうのか、そればかりを予想して楽しむ事にした。
しかし、それから二人が予想外なほどに粘ってきていたので点数差はそんなに開けていない状態だった。初めてこのヨットをやったにしてはかなり上手いなと感じていた。そんな時に円城寺信胤さんが6のフォーダイスに出来る役を引いてやばいデカないと考えていると円城寺信胤さんはフォーダイス出来るのにシックスに点を入れた。
狐菊はせっかくのフォーダイスに出来るのに勿体ないと話していたけど円城寺信胤さんは某に考えがあるから気にしないでほしいでござると言っていた。
保険を掛けてきたか確かにフォーダイスはかなり点が入るし6なら相当であるけど、それはボーナスに繋がりはしない。ボーナスを手に入れるには全ての目を最低3つ、出さないとボーナスは貰えない、しかし全ての数字を3つも揃えるのは相当大変である。
普通にほかの数字で3つ以上、揃えるのが理想だ。その上に6で4つも揃えたとなると1そしてほかのダイス次第だけど2も捨て石にできる。
捨て石が出来るということはそれだけ他の役を揃えるチャンスが増えた事になる。これはヨットをいきなり揃えて浮かれていたけどこれは油断していたら足元を掬われてしまうかもしれないなと感じてみていた。
同時にこれを瞬間的に判断が出来るのはやはり戦国時代を生き抜いた武将だなと改めて思った。そうして勝負は拮抗して俺はぎりぎり勝ちそうになった。
円城寺信胤さんはもう振り終えて俺の方が得点が高く後は狐菊のみであるけど振り終えていないのはファイブのみでしかも勝つにはボーナスの特典が必要なのにボーナスを貰うには振るダイスを全て5にしないといけないとほぼ無理ゲーになっていたのにここで狐菊が気迫な顔をして話した。
「私は諦めない、ここまで意地汚く出てこなかった5が全て出るから観ておきなさい!円城寺信胤、竜輝!私がそれを証明してあげるから」
いやいや、無理だろうと思って見ていたけど一回目で5が2つ出てやると思っていると次も2つも出して、俺はまさかまさかのですかと思いで見ていると最後の最後に5を出して逆転してきたと唖然として観ていた。狐菊はよっしゃぁぁぁぁと叫んで喜んでいた。
そうして事態がどのようになっているか頭の理解が追いついた瞬間に俺はムンクの叫びみたいに顔を縦長にさせて驚いた。それを見た二人が笑ってこちらを見ていた。
だって可笑しくない?俺は最初からヨットを出して他の役もそれなりに出来たのに何ですかこの見事としか言えない逆転負けはと口に出した。
すると勝つと油断したのがお前の敗因だったなと言われてしまったけどたしかにそうかもしれないけどこんな奇跡が起きるとは思わないよねと考えながらもヨット勝負は狐菊の勝利で幕を閉じた。
そうしている間にも今夜の夕食も作り終えようとしているのか匂いが漂ってきた。実は先程の勝負で椛さんと蛟ちゃんには料理をお願いして紫ちゃんには掃除をお願いしていたのだ。
三人とも何を考えていたのか期待はずれの顔にしたいたけど普通に考えたらこうなると理解ができなかったのかなと考えていると狐菊が私が1位になったから俺に頼み事をしても良いかと言われた。
その内容は今度、湖で釣り対決でもやらないと言われた。あの大きな湖で釣り対決か、楽しそうだなと俺も思ったので喜んで承諾をした。
狐菊は今日は本当に良い日だなと嬉しそうであった、俺は更に幸せなことがあると言ってどんな反応するか気になったので教える事にした。
「そうだ、狐菊!今夜の夕食はカレーだよ、その上に作っているのは椛さんだから美味しいと思うよ」
それを聞いた狐菊があまりにも嬉しすぎて回り始めた。それもありえない速さで大興奮していた、やばいネタ動画として録画しておきたいぐらいにネタに使えそうだなと思いながら俺たちは椛さんと蛟ちゃんが作るカレーの完成を待つのだった。
本日の成果
トランプゲームで俺以外がほぼ自滅して負けた!
ヨットで円城寺信胤さんは普通に強く、狐菊が異様な火事場の悪運を発揮して逆転負けした!
狐菊が幸せなことが重なり過ぎてネタ動画として録りたいことをしていた!
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