LaTeX

長所と短所

 LaTeXはラテフ、もしくはラテックと読まれることが多い Markup言語です。


 TeXという呼び方もたまにされるのですが、 TeXと言うとLaTeXの内部で影に働いていている言語のことを指すので、「ランタン」(La)で照らしてLaTeXと呼んであげましょう。


 大文字と小文字が混ざっていて見慣れないかもしれませんが、 LaTeXにはロゴが存在し、このロゴを文字で表現する際の慣例としてLaTeXが使われるのでこれで良いのです(公式からアナウンスしていた気がするのですが、文献が見つからなかったので慣例としておきます)。


 具体的な紹介の前に、 LaTeXの一般的な長所と短所を列挙しておきましょう。


 長所


 ・ 理学研究者の論文執筆でスタンダードに使われるほど、できることが多い(数式や図表など)

 ・ PDF形式で出力されるため、印刷のイメージが付きやすい

 ・ 詳解した日本語Wiki[2]がある

 ・ 文法が厳密に決められているため、間違いに気が付きやすい

 ・ 全部入りセットが配布されているので書く環境は整えやすい


 短所


 ・ 全部入りセットファイルの量とサイズが多い(2024年3月時点でWindows用TeX Liveの場合1万弱ファイル、 9 GB程度)

 ・ 文法を覚えるのも(Markdownに比べて)大変

 ・ 文書として形にするためにはコンパイルする(プログラムに通す)必要がある

 ・ デフォルトではPDF(とDVI)、つまり印刷用のフォーマットでしか出力できず、一連のページとして出力したい場合は他のプログラムを導入する必要がある[3] (そして慣れていない人間には少し大変)

 ・WEB検索して見つかる日本語の情報が少し古い


 上の長所と短所で触れたように、 LaTeXを使いたい場合は使っているマシンにファイル一式をダウンロードし、さらに執筆環境を各々で整える必要があります。


 幸いにも、上で触れたLaTeX全部入りセットであるTeX Liveは少なくともWindosマシンとMacマシン(とLinuxマシン)向けに配布されており、よくあるフリーソフトと同じようにインストールするためのプログラムが用意されています。


 インストールに関する話は WEB上で調べれば少なくとも十件を優に超えるほど(少なくとも2024年4月4日時点では)ヒットするので、興味のある方はそちらを参照してください(例えば[2]を参照)。


 ここでは、この文章がプリントアウトされずに、マシンにつながったモニター上で表示されており、同じマシンにLaTeXやLaTeXを書くための環境がすべて整っているとしましょう。もしも、環境が整っていなくても、手を動かして何かをする不可避な必要性はないので、脳内の「ヴァーチャル」なマシン上で読み替えることが可能です。


(註:結論だけ知りたい方はこの節の最後の小節に飛んで良い)

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