そうです私がモフリストです

マイケル!!! いや 違う 犬? 紫と青が混じった綺麗な毛並み その犬が私を見つめていた



あの 大丈夫ですか?



どうやら 私は 気を失ってたみたいですぅ


そして 私を覗き込む 犬 状況からして この わんちゃんが助けてくれたのかしら


起きようとしたら 首の辺りが ちょっと違和感がある


周囲を見回して見る  うん 願いの丘です


ステルスハートに気絶させられちゃったみたいですね



悲しそうに海を眺めている カボチャさんを魚人が襲う所を偶然見かけたんです


魚人はもう倒したので 心配いりませんよ



マイケルが死んで 悲しくて 悲しくて


プロポーズされた ここで海を眺めてたんだ 完全にステルスハートの事は忘れて油断してました



助けてくれて ありがとう



いえいえ 実は 俺 何で ここにいるのか わからないんだ



わんちゃんを よく見てみる


似ている モフモフ大辞典に載ってあった


まさか カミナリクイヌ!?



リストはアンに帰ってくる途中 ずっと邪神を倒す方法を考えていた


マイケルの敵討ちもあるけど 邪神を倒さない限り みんな死ぬ


普通の方法で倒すのは不可能


それでも 微かな望みではあるが 倒す方法はあると思っている


問題は神雷 あれはどうしようもない


邪神に神雷を使われてたら一瞬で全滅する


でも カミナリクイヌが仲間になってくれれば どうにかなるかもしれない


だって伝説の幻獣だもん



あのー カミナリクイヌさんは お暇ですか?



あぁ そうか 俺の名前はカミナリクイヌか そうだった 気がする


特にする事はないよ むしろ暇だと思う たぶん



お暇なら 私に協力してくれませんか?



とりあえず 協力の中身を聞かせてくれるかな?



ずーーーと 北の方向にある塔に 世界を滅ぼす悪いヤツ 邪神がいるのです


そいつを倒したいのです



んー アイツか 今 封印されてるね 俺と同じ位の強さだ



えっ!? 見えるのですか? そして 同じ位の強さなのですか???



でも アイツと戦っても倒すのは無理かも HPがめちゃくちゃ多いから


アイツも俺を倒すのは無理だろうけど



実は邪神を倒す方法があるかも しれないのです


かなり細い線ですけど…


なので私に協力してくれませんか?



カボチャさんからは嫌な感じがしないので 協力しても良いよ



わぁ ありがとうなのですぅ!


あのぅ ちょっと触っても良いですか?



良いよー



では 失礼します



触れた瞬間



お互いの心が温かくなるのを感じた


何だろう 以前から知っているような気がする



すると突然 リストの願いの指輪が強烈な光を放った


リストは自分の中に何かが入ってくるのを感じた


これはマイケル?


どうやら 私 マイケルのモフリストの能力を引き継いだみたいです



カボチャさん 大丈夫?



あっ 大丈夫ですぅ


私の名前はリストです 気軽にリストと呼び捨てで良いですよー



名前かぁ 俺の名前カミナリクイヌ…


長すぎるよなー 言いにくいし



ねぇ リスト 俺の名前だけど なんか良い名前ないかな?



そう聞かれて 思い付く名前は1つしかなかった


他の人が聞いたら バカだと思われるかもしれないけど


頭がおかしくなったのかもと思われるかもしれないけど


マイケルがもし知ったら どう思われちゃうんだろうとか思ったけど


これしかないと思った



マイケル


あなたの名前  マイケルはどうかな?



マイケルかぁ


うん 良いね


俺は 今からマイケルだ!



マイケル 今から 私の家に来ませんか?


助けてくれた お礼に ご飯をご馳走したいのと


仲間にも紹介したいので



ちょうど お腹が空いてたんだ ご馳走になるよ



2人で アンの町に帰ろうとした時



ん!? アレは手乗り羊ですぅ! 仲間にするのですぅ!



リスト 何か協力出来ることはある?



手乗り羊の気を引きつけてくれると助かるのです



わかった


昔 同じ事があったような気がした



俺は手乗り羊の前に近付き パラライズLV10を使った 手乗り羊を麻痺させた



リストはモフへの愛LV10を使い テイムスキル発動


私の仲間になってなのです!



うぅぅ 麻痺解除してくれると嬉しいぞ



えーい モフキュアLV10



ふぅ 名前よろしく



えーと 男の子だから テツジです!





俺は初めてリストの家に来ている


不思議だ 初めてな気がしないし


ここにいる モフモフ達も 2人の子供も懐かしく感じる


最初 俺の名前を聞いた時はみんな変な顔をしていた


それでも 触れ合うと すぐに仲良くなった


子供達も可愛い


ここが自分の家なんじゃないかとさえ思う


リスト このカツ丼って料理 美味しいな!


おかわりはあるの?



いっぱい作るですよー!






みんなに お話があるのです


明日から 首狩り平原に 首狩りうさぎを仲間にする為に行きたいのです


考えに考えた結果 邪神を倒すには首狩りうさぎしか いないと思ったのです!


首狩り平原は即死してくるモンスターしかいないので 可能な限り戦闘を避けて行きたいです


あと状態異常でモンスターの足止めを出来る仲間を連れていくのです


首狩り平原に行くのは 私とテツジ マイケルにも来て欲しいです



ああ わかった 行くよ



ありがとうなのです



お留守番だすね みんな頑張ってだす



ちゃんと生きて帰ってきてね



ご無事をお祈りしております







俺は 走っている 隣にはテツジを抱いて走るリストがいる


リストと一緒にいると 落ち着く


ご飯は美味しいし 邪神を倒せたら リストの家に居座ろうかと思ってる


断られたり しないよね? ダメだって言われたら泣いちゃうかも


首狩りうさぎは首狩り平原の中心に多く生息してるらしい


俺たちは中心に向かって走っている


ここに出現するモンスターは集団で現れる事が多い


即死持ちのモンスターに集団で囲まれたら 普通の者では死を覚悟するしかない


迫り来るモンスターは基本的に相手が攻撃してくる前に俺とリストが倒す


数が多い時はテツジが眠りでサポートする


また モンスターが現れた


今度は 即死ガエル4匹と空飛ぶフグ大臣4匹か


何だろう お茶会でもしていたのかな?


まぁ 俺達の敵では無い サクッと倒す


そして 走り続けて


ようやく 首狩りうさぎを見つけた


数が少し多いな 12匹か


とりあえず数を減らそうと 攻撃しようとした時


普通の首狩りうさぎより 大きい首狩りうさぎが現れた


アレは首狩りうさぎが進化した姿だろう


進化した首狩りうさぎが来てすぐに 普通の首狩りうさぎ12匹はどこかに去っていった


俺を見つめる 進化した首狩りうさぎ


そして 近付いてくる



マイケル!



大丈夫だ! この うさぎに敵意は無い


うさぎは俺の手を舐め始めた


俺は うさぎの顔を舐めてみる


すると うさぎは擦り寄ってきて ピタッとひっついた



リストが近くに来て これってテイムして良いのです?



良いんじゃないかな



リストはモフへの愛LV10を使ってから テイムスキルを発動した


私の仲間になってなのです!



貴女は この方のついでなんだからね!



はぅ



名前は この方につけて貰いたいな



あのぅ マイケルよろしくお願いしますぅ



うーん サクラはどうかな?



好き









時は過ぎていき


封印が解かれる日になった


俺 リスト サクラの3人が邪神の前に立っている



邪神は封印が解けた瞬間に神雷を放ってきた!


カミナリクイヌのパッシブスキルである雷喰い


周囲全ての雷属性を吸収する


このパッシブスキルにより 神雷は無力化する




私はサクラ 首狩り平原の頂点に君臨し女王


首狩りうさぎは首狩り平原で1番強いモンスター


首狩り平原において強いと言うのは即死率が高いと言う事


しかし子供の頃は他のモンスターに傷つけられ重症を負う事だってあるし


捕食される事も多い


それでも成長すれば 他のモンスターは近付いてこなくなる


そして成長した首狩りうさぎは数年に1度 首狩りうさぎの頂点を決めるための戦いをする


その戦いに勝つのは必ず牝 即死率が牝の方が高いからだ


最後まで勝ち抜いた 首狩りうさぎの事を畏怖をこめて



女王チョンパと呼ぶ



サクラは女王チョンパのスキル 死線を使う


[説明しよう] 死線

40秒間 敵の即死耐性を4%下げる

40秒間 自身の素早さ命中率回避率が40%上がる

40秒間 自身がほんの少しの擦り傷でも攻撃をくらうと死亡してしまう


すぐさま 固有アクティブスキルの阿修羅を発動した!


[さらに説明しよう] 阿修羅

60秒間 全ての攻撃が6回攻撃になる

クールタイム7日間 クールタイム中は最大HPが半減する


女王チョンパの力を見せてやる!


サクラは邪神の背後から襲いかかる



初撃だった




シャキーーーーーーーーーン!!!!




邪神の首を刎ねた!









俺はリストの家に居候している


日々のんびり 暮らしている


子供の面倒みたり


他の仲間とモフモフしたり


邪神を倒した後 大地を回復したら 国に感謝されて


お金を沢山貰ったよ 全部リストにあげた


これで カツ丼をいくら食べても文句は言われないだろう


リストは冒険者ランク7になった


でも子供が大きくなるまでは 冒険者は一応お休みと言っていた


それでも 時々 クエストの依頼が来て


たまに受けている 俺も手伝ってるよ


邪神を倒してからリストはよく 声をかけられるようになったらしい


世界でただ1人の冒険者ランク7で世界を救った英雄 みんなの人気者だ










今日は小さな村にボランティアで来ている


報酬が少なく誰も受けたがらない 他の冒険者が避けるクエストをやりにくることがある



リストに小さな女の子が近付いてきた


ねーねー カボチャさんが有名な冒険者パーティーなの?




そうですよー


私が


私達がモフリストです!










     完






これにて第一部完結となります


テンポの良さだけを考えて書いたつもりです

第二部は今のところ書くかはわかりません


ここまで読んでくれた皆様 ありがとうございました



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