第3話

《side七瀬 由奈》


わたしの名前は七瀬 由奈。

わたしには夢がある。それは、配信活動で有名になりS級探索者になることだ。

わたしがまだ子供の頃テレビで迷宮暴発からたくさんの人々を守っていたS級探索者の人にわたしは憧れた。だから配信でも有名になればわたしの理想とする探索者に近づけると思って昔から今までも努力していたんだ。

その憧れている人はもう死んじゃってるけどわたしはその人みたいになるためにこれからもずっと努力し続けるのだろうということが確信できた。





「おっはよー!みんなー!」


このクラスはとても居心地がいい。みんな優しくてとても暖かいクラスだから。

それにわたしの親友もいるしね。そしてわたしの自慢の親友はとてもかわいい。

わたしと同じくらいの髪の長さで揃えられているその髪は艶があってとてもきれいなの。

そしてこのクラスの名物、


神咲涼太くん。


彼は毎週金曜日の朝にお腹を空かせている。なぜか毎週金曜日は朝ごはんを食べてこない。それを抜きにしても彼の食べる量は異常である。そんな彼はこのクラスでも珍獣扱いされている。変な人だ。たまに唐突に「そうだー!」

「なるほどー!」などと授業中に声をあげることが多かった。しかし神咲くんはとてもかわいい。元々顔立ちが整っているのもあるけど彼の行動一つ一つがとてもかわいくて癒されます。


そして今日わたしは彼からお言葉をいただかないといけない。彼の噂のなかに彼からお言葉ををいただくとダンジョン探索を無事に終えられるというものがある。


「あぁ、初めての上級ダンジョン配信のことか。さっき聞いていたよ。明日がんばれよ。」


やった!これで明日のダンジョン配信も無事に終えることができるね。はぁ、明日楽しみだなぁ。







今日はお楽しみの上級ダンジョン初配信だ!!

本当に楽しみだったからつい早起きをしてしまいましたよ~。


「お母さ~ん、ご飯できてるー?」

「できてるわよ~。ちゃんとお弁当も作ってあるから今日の配信がんばってきなさいよ。」

「ありがとうねお母さん。」

「お母さん、ちゃんと見てるからね。」

「うん!配信が無事に終わったらごちそういっぱい用意して待っていてね。」

「任せなさい、かましてくるのよ。」


楽しみがひとつ増えたな~。

お母さんにも誉められたいし心配させないようにしないとだししっかり配信を成功させないとだな。

そうしてわたしはお母さんが作ってくれた美味しい朝食を食べるのであった。









「みなさんどうもこんにちわ。ナナチャンネルのナナで~す。今日はみなさんお待ちかねの上級ダンジョン初配信となりま~す。」


:きた~

:今日もかわいいね~がんばってねナナちゃん

:この配信をみるために今日まで生きていたんだ

:緊張してない?大丈夫?

:結婚して結婚して結婚して

:ひとり異質なの混じってるぞ

:がんばえー


「みんな応援ありがとうね。でもわたしはB級探索者になってからの1ヶ月、ほぼ毎日学校帰りに上級ダンジョンに潜ってモンスターを何週も倒していたから自分でも自覚できるほどに強くなったはずだよ。だから実力に関してはまったく心配しなくて大丈夫だよ。」


:なら心配無用だな

:緊張してなさそうで安心したわ

:結婚して結婚して結婚して

:↑こいつ通報しようぜ

:過激派はおとなしくしていなさい


「あはは、でも上級ダンジョンでは初めての配信だからやっぱりミスとかないようにいつもよりも気を付けないといけないから緊張はするんだよねぇ。」

「あ、でもでも昨日にハングリーの神様からお言葉をいただいたから今日は絶対成功するよ。」


:出たよはんぐりー

:相変わらずの変な考え方だよね

:うらやましいうらやましいうらやましい

:↑通報しました(過去形)

:まじで楽しそうな学校だよな


「うん!クラスのみんなも優しいし、神様もいるしわたしの親友もいるし。毎日楽しい学校生活をおくることができているよ。」


:通ってみたいですその学校

:青春が眩しすぎる

:………………………………………

:過激派がどっか行ったぞ

:学校に神様がいるっていうパワーワード


「ていうか話逸れちゃってたね。ごめんね。てことで早速攻略に行きたいとおもいます。」


そうしてわたしは扉に入って少ししたところにある広場の魔方陣の上に立って魔力を込めた。最後に行った階層は13層だったかな。初めての上級ダンジョンでの配信だから余裕をもって攻略しよう。


魔力を込め13層のフロアへ行くことをイメージした次の瞬間13層の魔方陣のフロアへと転移した。


「さて、みなさんここは上層である13層です。ということで上級ダンジョン攻略をはじめていきたいとおもいます。」







「ふぅ、少し休憩。」


朝七時から3時間ぶっ通しでモンスターを討伐しまくっていたからさすがにつかれたよ。


「でも3時間ぶっ通しでしたお陰で17層まで来ることができたよ。」


:いやまじですげぇ

:これもう既にB級上位まできてるんじゃないのか

:すごいすごいすごい

:単語の重なりうざい

:すごいよナナちゃん尊敬する

:いやほんとすごい。高校生でこのレベルは将来有望すぎる

:苦戦しているようす一ミリもなかったじゃん

:修行をがんばったんだね。お母さん感激




「あっ、お母さん見てくれてるんだね。ありがとうね。でもわたしよりも何ヵ月か前にB級になったクラスメイトが2人いるよ。」


:化け物の学校で草

:神だけでなく化け物もいんじゃん

:まじでどうなってんの

:ひゅーひゅー(口笛)

:?

:もしかしてそのクラスメイトみてるんじゃない?


「そうだね。クラスのみんなは全員わたしが配信活動しているの知っているからみてるかもね。」


そしてわたしは10分ほど休憩がてら動画を撮影しコメントが表示されていドローンと会話をするのであった。








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