第36話 戦線崩壊

時は少し遡り、作戦会議が終わった後、


「みんな手を出して。


今から魔法陣を書くよ。」


オレらは魔夜に手の甲にちょちょいと魔法陣を書かれた。


魔夜曰く、


「この魔法陣向かって話しかければ声だけが全員に伝達されるよ。」


とのことだ。


俺は隊列の先頭の方に疾駆しながら話しかける。


「こちら朱兎。革命軍の隊列の最後尾が何者か、


おそらく政府の人間に襲撃を受け憶人が戦闘中。


隊長、指示を求む。」


『先輩、俺は余裕・・・ではないけど大丈夫だ。


相手は異能力者。神田 玄人って名前らしい。』


「憶人無事なのか!!」


『すまねえ。少し戦闘に集中したい。


戦闘が終わり次第連絡する。』


憶人が苦戦する相手。あの男はそれだけ強いってことか。


オレはどうしたらいい。


そう悩んでいるときだった。


数秒の沈黙ののちに


『朱兎、ワシは政府と革命軍の衝突している現場にいるがまずいことになった。』


じっちゃんがマズイだと!!


『政府はどうやら、戦力を拠点に集中させておったらしい。


革命軍が一気にやられておる。


ワシも加勢するが人手が足りん。


朱兎、来てくれ。』


俺だって駆け付けたいぜ。


だけどよお、


「憶人はどうすんだよ!!」


『憶人は私に任せて。』


魔夜さんだ。魔夜さんが憶人のもとに向かうらしい。


なら心配はいらないな。


「わかった。オレは隊長の方に急行する。


魔夜さん、憶人を頼んだ。」


だって、は魔夜さんなんだから。



「俺の相手は化け物ばっかりじゃねえかよ。」


神田と戦ってるがもう3回は死んでる。


さっきから能力を使っているようだが能力がわからない。


「おいおい、威勢だけがガキ。」


「うっせえ。」


魔弾バレット散弾スプレッド・・・」


八つ展開させた魔法陣に魔眼から取り出した狙撃スナイプを重ねて


発射ファイア!!」


神田は突進してきている。


先ほどよりも速度は目に見えて遅いが、それでも並の能力者より速い。


その口角は上がっていて。


何か策でもあるのか?


神田と魔弾バレットが衝突する。

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