キッチンに魔界の悪魔がいたっていいじゃないか!

「我は、これからここを宿とする!」


「はいはい好きにやっててください」


ヴァエルは、賞状を作ってここを宿にすることを宣言していた。


「仕事に行ってくる」


「待てっ!」


「何だよ!飛び掛かってくるな!危ないだろぉ」


「へへっ」


「何も可愛くないデース」


「ムッ…」


「じゃ行ってくるから」


「美味しいものでも作って待ってるとするか」


「いろいろな意味で心配しかない…」


それからというもの…

ヴァエルは颯太のパソコンを炎で焼き払うわ

颯太の服を勝手にきるわもう正直言って最低だった。


「我はこれから料理をすることにしよう!決めたぞ!」


それもそのはずもう午後6時。

普通に夜ご飯の時間だ。

なにかぐるぐると回りだした。すると…

手には美味しそうな肉が乗っていた。


「冷蔵庫の中にあったものを使ったぞ!」


手の上に乗っていた肉。それは…


「これぞ、ステーキ!」


うん。普通にステーキだ。


「結構うまくいったぞ!」


「ただいまー」


「ギクッ!」


颯太が目にしたものは…

炎で焼き払われているパソコンに、とても大切にしていた優勝フィギュアがボッキボキにに折れている。


「ヴァエル…お前…」


「ゆ、夕飯ができたぞ!食うか?!」


「そんなのどーでもいいからまず謝れっ!!!」


「謝るとは?」


「は?お前謝ることすら知らないのか!」


「辞書には…あぁこうすればいいのか。ごめんなさーい…?」


「…謝ろうと思ってんだか思ってないんだか」


「ま、まぁ夕飯を食おうではないか」


といい、二人とも食べ始める。


「うまっ!お前捨てられてた割には料理ができるんだな」


「まぁこれぐらいできて当然ッ!ゴホッ、ゴホッ…」


ヴァエルがせきごみする。


「大丈夫かヴァエル!」


「ちょっとのどに詰まっただけだ。(魔法で溶かしたけど)」


「本当に大丈夫か?」


「ソンナニシンパイシテクレルノカ?」


「誤解しないでくれ…」


颯太の家に置かれることになったヴァエルだが、

問題を起こしすぎてルールを追加された。

これを破ったら追い出す!と言われ、仕方なくヴァエルは守っている。


1、俺のものを燃やすな!

2、料理を作って待っていること!

3、何かやりたいときは颯太にやっていいか聞く!


この三つだ。

そんなにきつくなさそうだが、いたずらっ子のヴァエルからはとてもきついものだった。

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人間界に魔界の悪魔がいたっていいじゃないか! りんご @drmgrl

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