隠しスキル

「隠しスキル:覚醒」


か、覚醒だって?それって、なんか法律で取り締まられたりしない?大丈夫?

覚醒って、その、(自主規制)とか(自主規制)で起こる症状のこと?


ええ?俺の隠しスキルって、実質(自主規制)ってことじゃん。

というかそもそも隠しスキルって何?あいつらは使えるの?


頭の中に「?」がいくつも浮かぶ。

――その時だった。


「久しぶり…ではないか。さっきぶりだなぁ。おっさん」


「お前はッ!!」


間違いない。あのリア充どもだ。


「どうやら住民の話によるとなぁ。この世界では無職は(自主規制)らしいんだ」


「なにぃ!?(自主規制)だとぉ?」


(自主規制)…現代世界では口にすることすらない言葉だ。ましてや、その言葉をつかっって人を傷つけるなど…


言語道断だ!


「どうやらこの国に俺は向いてないらしい」


「ああそうか。ま、別に俺たちには関係ないことなんだけどな」


「そうね」


女が今回の話で初めて口を開いた。


「死ね。(自主規制)」


「んだとてめぇ?調子乗ってるとどうなるかわかってるようなぁ!!」


「どうもこうもないでしょ。あなた無職なんだから。私たちにボッコボコにされて終わるだけよ。(自・主・規・制)~?」


「くっそぉ~!」


俺はつい腹が立ってこう言った。


「(自主規制)って言った方が(自主規制)なんだよ!この(自主規制)

バーカ!バーカ!死ね!死ね!部外者!」


「んだこいつ?俺らよりガキじゃん!」


「マジで草」


「じゃぁ、とっととこいつ殺して帰る?」


「おk」


嘘だ!俺はこんなリア充に殺されるのか!

さっきの言動は確かにガキ同然だったけど!


「あああああああああああああ!!!」


――よくよく考えたら、急に話しかけられて、罵倒されて、変なところついて、殺されて!俺は本買いに行きたかっただけなのに!


「俺の本を返せぇぇぇぇぇ!!ああああああああぁぁぁぁ!!!!」


「『消滅砲エタンドル!』


何やら黒い物体が飛んできた。ああ、俺の人生は、ここで終わってしまうのだろうか。



山口 浩

1992年生まれだから、今年で32歳だ。

埼玉県に生まれ、普通の大学を卒業し、普通の生活をする

――ものだと思っていた。


なんだか仕事がいやになった。ブラック企業だったこともあって、すべての職場はこんな感じなんじゃないかと疑い始めた。

そこからギャンブルにはまった。勝った時の快感が気持ちよかったからである。


そしてグループラインにて、「ギャンブルやってるやつが一番キモい」と言われたので、ギャンブルをやめた。


そして俺はギャンブルで奇跡的に手に入れたお金で、これから3年ほどは普通に暮らせるだろう。と思っていた。そのころには職場不信も回復していたため、「次こそはいい会社選ぶぞ!」と思いニートとなった。


そして今に至る。思えば、しょうもない人生だったな。でも、俺を育ててくれた、ママやパパには感謝しないといけない。届かないかもしれないけれど。

パパ、ママ、ありが






どっかーーーん!!!!

そして爆発した…えっ!?生きてる!すげぇ!!あんな大爆発だったのに!?奇跡だ!これは奇


「貴様…。何をした」


「こっちは爆発が跳ね返ってもうやばいんだけど」


え?

爆発が、跳ね返った…??

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