ひとつの面しか見ていなければ、一つのことしかわからない。けれど、一歩踏み出して角度をかえれば……。今作品を読み終えた後、ふとそう思わずにはいられませんでした。暗い色をした石も、太陽の光をあてればキラキラと輝いていく。そんな希望に満ちた物語です。主人公が、たくさんの「きれいなもの」たちに出会えて、見つけることができて、良かったと思います。
深い孤独と親になるという戸惑い。周囲が悪意に満ちているように感じてしまう嫌悪感。遠くに行ってしまったかのような夫との距離感。妊娠したものしかわからない、女の最大テーマである妊娠。ひとりの女として切ない気持ちになりました。男女関係なくオススメいたします。
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