第12話 異世界の敵魔術師マハ

パブロが「2人ともうまく手に入れたな。」

僕は僕の丸い水晶をマジマジに見た。

「マジックアイテムはみんなに与えられるもの?」

「いや違う。選ばれた騎士にだけ与えられるアイテムだ。」

「パトリはヘビの水晶。人を石に変える。

明日帰還するダックは羽根の水晶。重さを操る力だ。」

「パブロとキラは?」

「僕は百獣の王、獣を噛み砕き破壊する力だ。」

イケが「パブロ、なんかマンガの主人公ぽくって強そうだ。なあ二条。」

「そうだな。キラの力は?」

「私はドラゴン。火を操る力よ。」

「へーえ、やっぱり異世界って感じだ。」

僕とイケは、はしゃいだ。

パブロが真面目な顔で「中でも最強は、二条、君が持つ丸い水晶だ。すべてを破滅させる。まさか異世界人の二条が持っているなんて。」

イケが「なんかずるくない?この時点で二条が主人公的に決定とか。」

僕はイケの頭をゴツン。「まあ、そういうこともあっていいだろう?いつもお前が目立ち過ぎだからな。異世界ぐらい、僕が主人公でもよくないか?」

「えっそれは譲れないな。」「たまには譲れ。」

パブロが「それそれ、そのノリに僕も混ぜて欲しい。」

僕は「パブロ、そんなこと、ストレートに言えるところがすごいよな。」

イケも「そうそう。」3人で馬鹿笑い。横でキラがバカな男どもと言う顔で見ている。女子には理解できないようだ。

店の中からパトリが「デザートのパイが焼けたわよ。入って。」

僕はマジックアイテムの水晶を手に入れ、空間システムボックスに収納。

その時だった。月が黒い闇に突然覆われた。

空から声が「 はいはい。ベルガル王国の騎士団の皆さん、楽しそうですね。もうすぐ、僕はそちらに行きますよ。これは挨拶です。ドーン」と激しい音とともに地面に亀裂が。

すぐさまパブロとキラが戦闘体勢に入った。僕とイケは動けない。

何だこの破壊力は。

イケが僕の腕を指をさし「二条、腕、腕から血が出ている。」

「痛みはあるが耐えられる。イケそれよりこれは?」

「本当の戦いだよな。」「そうだな。これは夢じゃない。本当の出来事だ。腕もあーくそ―やっぱり痛い。現実だ。」

空の声は続く「仲良しごっこで、異世界の高校生2人ゲットしたパブロ君。そんなんで勝てるかな?」

空の声が僕に話す。「君はいいものを持っているようだ。いずれまた。」月を覆っていた黒い闇が瞬時に消えた。

「パブロ今のは?」「奴こそ、リプア王国最強の魔術師マハだ。」

キラの治癒魔法が僕の傷口をふいだ。

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