第4話 ベルガル王国の騎士団長

ベルガル王国へ召喚転移中の空間でパブロが「改めて二条、イケ、我が王国の騎士になってくれてありがとう。」

僕は「正直、面白そうだったからと軽いノリでパブロのスカウトに乗ったけど、騎士のこと何も聞いてない。いったい何をしたらいのかな?勇者とか?」

イケが「勇者カッコいいな。でも騎士っていうくらいだから剣を持って戦うとか?」

「剣ね。僕は持ったこともないけど、

いいのかな?それに戦いは嫌だ。僕は平和主義だ。」

「僕もそうだ。」とイケも手をあげながら言った。

パブロが「それは問題ない。訓練は僕が指導する。騎士の任務についてはベルガル王国に到着後に話す。」

「なあ、パブロ。団長っていうからもっと年配のおじさんがやってるって思ってたけど、案外、少年でも、できるんだな。騎士団長。」

イケも「パブロってどう見ても僕らと同じ年ぐらいだろう。しゃべりもタメだし。」

「そうだな。たぶん同じくらいか。我が国、ベルガル王国は完全実力主義の国だ。若かろうとなんでもいい。実力さえあればその道の頂点になることができる。いたってシンプルで公平な王国だ。」

「と言うことはパブロ、騎士団長のパブロはベルガル王国で一番強い?」

「そうだ。」少し偉そうにパブロが胸を張る。

「パブロ、異世界のパブロがまたどうして、僕らの世界に来て、僕とイケをスカウトに来たんだ?どうやって見つけたんだ?」

「もちろん、ネット。」

イケとハモリ、「ネットー!」

「ネットがどうして異世界とつながってるんだ。」

「あれ?二条たちは知らないんだ。君達の世界は、情報が公開されていないのか?

それとも制限がかかっているのか?

ネットは見えない電波で情報を飛ばしている。

それに二条達のネット内には、ベルガル王国以外の異世界のアクセス、アドレスが数えきれないほど、あったぞ。二条達の世界は情報操作じゃなく、野放し状態なんだな。

異世界の僕が言うのも変だが、

異世界と呼ばれる世界は、たくさんある。現に二条やイケの世界から見れば、これから向かうベルガル王国は異世界だ。しかし逆にベルガル王国から見れば二条たちがいた世界は異世界だ。それに悪い異世界人も多い。気をつけろ。」

「言われてみればそうだ。自分を中心にしか、考えていなかったから、自分のいた世界が異世界って言われるのって新鮮だよなイケ。」

「そうだな。僕ら異世界人?いい響きだ。」

「そうだな。」僕とイケは舞い上がった。

「そろそろ着くぞ。」

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