第33話星田の家へ
翌日は学校が休みなので、私は家から歩いて5分ほどのところにある星田の家に遊びに行ってみた。星田の家に行くのは初めてで、家にいたおばちゃんと星田が出迎えてくれた。星田の家にはグローブをもっていったので、二人でキャッチボールをしながら、前日の飯盒炊飯の話をしていた。やはり星田も下級生の世話にはかなり手を焼いたようである
「めっちゃ疲れたわ~」
とか言っていた。やがてキャッチボールにも飽きて、星田の家で叔母ちゃんに自己紹介をして、私の家族のことや好きなこととか話して、おやつにケーキと紅茶を食べさせてもらった。そしておやつを食べ終えると今度は星田の部屋に案内してもらった。星田の部屋には奏兄ちゃんと同じNゲージが置いてあった。車両も103系や113系、EF65型電気機関車と24系25型客車、貨車などがそろっていた。星田が私に
「これ知ってるか?」
と言うので、私が以前山口に帰省した時に奏兄ちゃんに遊ばせてもらったことがあるので
「知っている」
と言うと
「じゃあ、運転操作の仕方は知ってるよな?一緒に走らせへんか?」
と言うので、星田の持っている車両を使って遊ばせてもらうことになった。線路を敷いてエンドレスで走らせることが出来るように、ループ状につなげて遊んだ。やはり同じ趣味を持つ者同士、遊ぶのは楽しいものである。
そして、私の父がNゲージよりも規格の大きいHOゲージを持っていて、C62やD51型蒸気機関車やキハ82系特急ディーゼルカー、旧型客車などを持っていると伝えると
「今度遊びに行かせてくれ」
ということで私も二つ返事で
「おぉ。絶対遊びに来いよ」
と言って家に帰った。
それからは星田の家に遊びに行ったり、彼が遊びに来たりすることが増えた。そのほか、永井や柳井、今田や福田の家にもちょくちょく遊びに行くようになった。皆でボール遊びをしたり、近所の子供たちも交えて缶蹴りや、ゴムボールを使った野球をしたりしていた。私たちが子供のころはまだ、公園でボール遊びをしてはいけないなどの決まりはなかったので、皆公園で思い切り体を動かして遊ぶことが出来たのである。
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