第5話 一連の現象の正体は?

その後。何か月か経つ。


庭やエレベーター等、アパート住民と偶然会った時に、深夜のエレベーターの話をしてみた。みなさん先輩住民に教わったことで、毅然と対応するらしい。今のところ実害も無いそうである。


中には、何かの怨念でも彷徨っているのかと、心霊現象の基になるような事件事故等を調べた住民もいた。アパートの施行段階、エレベーター関連、敷地周辺、調べる限り何も無いそうだ。


強いて言えば、もう退去したご老人のこと。20十年くらい前、はじめてエレベーターが設置された時、用もないのに利用して喜んでいたそう。現在生きていれば、110歳とのこと。このおじいさんの霊が遊んでいるのか?それを証明することもできなければ、物理的説明もできない。はじめは不気味さも有ったものの、実害も無い以上は慣れても来たのだろう、この現象をもとに金儲けでもできないかと思いめぐらせてしまうのだ。



以上「エレベーターで叫べ【怖い話・短編】」。

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エレベーターで叫べ【怖い話・短編】 KAKIKURA @KAKIKURA

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