第46話 あとのまつり

あとから、あとから、ぼろが出る。

あとになるほど、ぼろが出てきた。

もっとあとに、もっとぼろが出た。


ぼろの出るのが止まらなくなった。

止めようとしても、また出てきた。

止めようとしなくてもぼろは出る。

流れに任せて、ぼろは出させよう。

そう決めて、ぼろをどんどん出す。


だけど、もうどうにも止まらない。

話の角度を変え人を変え品を変え、

ぼろは、ぼろぼろぼろぼろと出る。

もはや、誰に求めることもできぬ。

むろん、誰にも止めることは無理。


保母を弾除けにした児童指導員は、

すでに高飛びを決めてもういない。

理想泥酔者の最後の尻ぬぐいさえ、

何かを建設する道しるべにならず。

ぼろは、ボロボロぼろぼろと出る。


三流教師も見抜けぬその無能ぶり。

詫びごかした言葉など通用しない。

彼は、水に流すことなどなかった。


それは今、こうして、電子機器から刻まれているではないか。

これは当時のおまえらの対応へのファイナルアンサーである。

彼は、自らのためにまつりを盛大に盛り上げているのである。


あとのまつり


その真の意味を今から私が、当時のおまえたちに教えてやる。

あとのまつりというのは、決して甘っちょろい意味ではない。

彼に立ちはだかった者は、今、どこかで恐れおののいている。

平静を装い、今のくらしを淡々と処しているつもりだろうが、


あとのまつり


その真の意味を、今の地でとことん思い知ることになるのである。



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