第12話 ルーカスの屋敷 集結

ルーカスの屋敷に着くとルーカスが玄関から快くで迎えてくれた。


「来てくれてありがとう。」


と客室に案内しようとすると


「久しぶりにルーカスの部屋行きたいな」

とルカが突っ込んだ。


「そうだね。最近は来てなかったよね、今日は俺の部屋で話すか」


と言って2階にある部屋を進んでいく。


そうするとルーカスの部屋の横がなぜか少し空いている。


ユーリがその部屋が気になった。もかしたらユリアがいるかもしれないと思い、声をかけた

「ねぇ、ここの部屋って普通使わないけど、誰か使ってるの?」

「あぁ、」

と決まりが悪そうにルーカスがこの部屋のドアを開きながら言った。



「え?」三人揃って声が出た。


「この部屋ユリアが好きそうだろ。実はユリアが戻ってきたらここに来て欲しくてずっと用意してたんだけどね」


それを聞いたみんなはルーカスに酷く同情してしまった。

「ごめん。なんか暗くしちゃって。やっぱり俺の部屋じゃなくて、客室に戻ろっか。色々用意したんだ!ゆっくりしてってよ」


「ありがとう!!」

その場が暗くならないように三人とも大きく返事をした。


「この部屋閉めとくから、先に行っといて」と言ってその間ルーカスはパチっと指を鳴らし、ユリアを空間から出れるようにし、客室の前で待機させた。


◇◇◇


客室で皆んなユリアの話をし出す。


「いまだにユリア見つかっていないよね。ユリアは俺たちに会いたくないのかな。」とルーカスが言う。


そうするとみんなが口々に

「私はずっとユリアのことが大好き。早く会いたいよどこにいるのよ!」

「ゆりあ、、、、僕の恩人なのに」

「会いたい、、、」

と言い出す。



その頃ドアの前で待機しているユリアは

ルーカスが「実はユリアが見つかったんだ。ユリアは僕たちに会いたがっている。」と言ったのでドアノブを握りしめ、部屋に入ろうとした瞬間


みんなが

「ユリアのことずっと大っ嫌いだった。一生会いたくない。」

「ユリアは僕のことを地獄に落としたんだ。」

「はぁ、ユリアか」

「このまま現れなくていい」

と止まらないくらいの私への悪口。

それを聞いた私には会いたかったみんながいる部屋を開ける勇気がなかった。



そこからなにもかも気力を失った私はトボトボと自室へ戻る。






ルーカスに会いたい。私にはルーカスしかいない。はやくルーカス戻ってきて。ルーカス、ルーカス



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る