9.えっと……令嬢になっちゃってました。

私は今村人を倒し村に一人ぼっちです。

あ、もちろん皆さん気絶してるだけですよ?


でもここでずっと居たらきっと怖がられるよね……。

早いとこ退散しよっと。


「皆さんすみませんでしたぁ〜」



私は倒れている村人達を後にした。



また村探しだよ……何回やるんだよこのくだり。

もう私お腹すいてきたよ……。



あ!城だ!城が見える!!


「……行く価値はある!」





「貴様、名は?」

「え、えっと高坂明美です……」

「知らん名だな。怪しいものは入れれない」

「そんなぁぁぁぁぁ!」



私そんなに怪しいかな……。

私は自分の服を見た。



「え……血だらけじゃん私」



多分魔物の血が着いちゃったんだと思う。

決して村人では無い……!違う!絶対に違う!!!


私は自分に言い聞かせた。



今のレベルは45だよね……あと15上げたらクラスアップできる……はず。そうなれば服装も変わる………はず。



仕方ないレベル60まで頑張ろう……。






私はまた森に戻りました。

魔物を狩りをしました。


「スキル【摩擦係数操作】!」


次々と魔物を倒しました。

それはもう沢山なのです。




「はぁ……もうむり……お腹空いた……もう夜だし」



《レベルが60に上がりました。》



《レベル60になったことによりクラスアップしました。》



おおー!やっぱりだ!次はなにかな?

私はちょっとだけ楽しみになっていた……。



《職業:市民から令嬢にクラスアップしました。》



令嬢……?わっ! !?




私は豪華なドレスを身にまとった。


「なにこれすごく綺麗……だけど凄く歩きづらい……」



私は初めてヒールを履いた。

今までそんな物に縁がなかった。



「でもこれでどうだろう?城に入れるかな?」






「ど、どうも〜」

「ん……!?あなたは!」



あ、流石にダメか……


「令嬢様ですか!どこのご令嬢でしょう。いえ、関係ありません。では中へどうぞ!」


「あ、ありがとうございますわ〜」





なにも言わずに入れた……。

職業パワー凄いな。



でも城に入って分かったことがある。

この城は貴族の城だ。


私のような装いの人しか居ない……。

あの私をフッた憎きギルフォードもここに居るのかな?


「あらあなた初めて見る顔ですわね」


うわ!なんだびっくりした!……えっと……


「え、ええそうですわね、ヨホホホホ〜」

「ヨホホ?……どこのご令嬢ですか?」


やばい!えっとなんて答えようかな……


「えっと……」

「えっと?」

「エットーの家系ですわ〜ヨホホホホ〜」


これは流石にまずい……?



「う〜ん、わたくし聞いたことがありませんわぁ。まだまだわたくしも知識が足りませんわね。もっと博識にならないと」

「いえいえ〜、エットーの家系は密かに暮らしていますので、存じ上げないのも当然ですわ〜ヨホホホホ〜………では、私はこれで〜ヨホホホホ〜」



ふぅ…何とか乗りきった……疲れるなこれ

私の乗り切りスキル半端ないよぉ〜



《スキル:【空気読み】を獲得しました。》



なんだよそれ!私そんなの要らないよ!

元々が空気読めないみたいじゃない!貶してるでしょそれ!!



はぁ……とりあえずもう夜だし、お腹も空いたし、

何か食べないと……。

おばあさんのスープ以来何も食べてない…

もうお腹すき過ぎて死にそうだよ〜。

何か買って食べないと……。









あ……お金ないんだった…………買えないじゃん……





《高坂明美:レベル60【令嬢】》

・スキル【絶対防御】

・スキル【憤怒】

・スキル【摩擦係数操作】

・スキル【空気読み】

・パッシブ効果【水耐性】

・パッシブ効果【威力上乗せ】

・パッシブ効果【集中】

・パッシブ効果【自動体温調節】

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